1993 Fiscal Year Annual Research Report
HIV,HBV感染者に対する印象の消毒法に関する研究
Project/Area Number |
05771576
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安倍 敏 東北大学, 歯学部, 助手 (10222647)
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Keywords | HIV / HBV / 印象材 / 院内感染 / 模型材 / グルタールアルデヒド / ポビドンヨード / エタノール |
Research Abstract |
近年、AIDS、ATL、B型肝炎の院内感染の危険性が指摘され、その感染防止法として印象を各種消毒液に浸漬する方法が有効とされている。本研究ではこれらの消毒方法が印象および模型表面にどのような影響を与えるかについて検討した。印象材に、2種のシリコーン印象材、1種の寒天印象材、1種のアルジネート印象材を用いて、実験を行った。これらを用いた印象を2%グルタールアルデヒド液、10%ポビドンヨード液、および70%エタノール液に30分間浸漬して消毒処理を行い、模型を作製した。これらの模型について、表面あらさ、表面硬さ、膨縮変化量、および鋳造体の適合精度を測定し、検討した。 上記の試験を分析することにより次の結論を得た。 1.2%グルタールアルデヒド液、10%ポビドンヨード液、および70%エタノール液の浸漬によって、模型面の表面あらさには影響は認められなかった。 2.模型面の表面硬さは、シリコーン印象材を用いた試験群で薬液処理によってわずかに硬度の低下する場合が認められた。 3.寒天印象材、あるいはアルジネート印象材をエタノールに浸漬した場合には、模型の寸法精度に極めて大きな変化を認めた。 4.印象を薬液に浸漬して製作した1級および2級インレー体は、いずれの場合も優れた適合精度を示した。 5.印象面を薬液処理する場合には、シリコーン印象材を用いて2%グルタールアルデヒド液に30分間浸漬する方法が確実で、優れた方法であると考えられた。
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