1993 Fiscal Year Annual Research Report
成人矯正患者と若年矯正患者の予後の違いについての研究
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05771886
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
宮崎 晴代 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (30174163)
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Keywords | リラップス / リテンション / 成人矯正 / イレギュラリティインデックス / オーバージェット / オーバーバイト |
Research Abstract |
本研究では成人患者と若年患者の矯正治療後の安定性の違いを探る予定であったが、若年者の資料収集に遅れがでたため、研究は成人に関する分析が主となった。抜歯矯正を行った上顎前突または叢生の成人患者の治療後平均4年の安定性について以下の知見を得た。(一部を第52回日本矯正歯科学会にて発表) 1.上顎では、治療中は切歯の舌側傾斜、舌側移動、切歯高の増加、前幅径の拡大、前後長径の減少を認め、治療後は切歯の唇側移動、切歯高の増加、前幅径の縮小、前長径の増加が認められた。下顎歯列では、治療中は切歯の舌側傾斜、切歯高の減少、前幅径の拡大、後幅径と前後長径の減少があり、治療後は切歯の舌側移動、切歯高の増加、前幅径と後長径の縮小が認められた。骨格的には治療後は安定していた。 2.上下顎とも合計I.Iは治療後増加し、後戻り量率は上顎では16.28%、下顎では18.93%であった。0verjet、Overbiteは治療中に減少、治療後増加し、後戻り量率はそれぞれ37.05%、135.53%であった。こうした治療後変化は変化方向としては青年期の治療後変化と同様であったが、Overbiteについては、青年期のよりやや大きかった。 3.重回帰分析により、0verjetの治療後変化量に影響する要因は、治療前、後の0verjetの値、治療前の上顎前長径、治療前の下顎前歯の前後的な位置、治療後の下顎前歯の唇舌的な傾斜、治療終了年齢が選択され、寄与率は80%であった。また0verjetの治療後の増加には、上下顎切歯の前後的位置に加え上下顎骨の前後的位置変化が関与して、寄与率は約72%であった。 4.Overbiteの治療後変化量は治療前の上顎前幅径、下顎前長径、下顎切歯の唇舌的傾斜、治療後のInterincisal、SNBの治療中変化量で説明され、寄与率は約64%であった。また下顎骨の回転、上下顎切歯高、上下顎臼歯高の治療後変化によって約76%説明できることもわかった。 この研究成果は歯科学報に投稿準備中である。
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