1993 Fiscal Year Annual Research Report
乳歯不正咬合の顎骨の形態と咀嚼筋活動との関連性に関する研究
Project/Area Number |
05771909
|
Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
小野 俊朗 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (90241140)
|
Keywords | 小児 / 不正咬合 / 顎運動 / MKG / EMG |
Research Abstract |
研究目的 永久歯列の咬合が完成する過程で,特に乳歯列期における咀嚼筋群の活動は,発育途上の顎骨および永久歯列の形態に及ぼす影響が大きなものと考えられる。 本研究は乳歯列期から混合歯列期,永久歯列期完成までの不正咬合の動態をより明らかにすることを主目的とした。まず最近多く見られるようになった乳歯列期での不正咬合者の動態を把握し,それらを下顎運動解析装置,筋電計,頭部X線規格写真および歯列石膏模型などを用い,機能的あるいは形態的な面から観察を行い,乳歯列期のいわゆる正常咬合者と不正咬合者の顎骨の形態と咀嚼筋群との間にどのような関連があるのかを検索するために研究を始めた。 研究結果ならびに経過 下顎運動解析装置は本講座所有のK6ダイアグノスティックシステム(Version3.1GS-J)を用い計測を行った。計測に先立ち,装置自体の精度の信頼性および再現性を評価し,またセンサー固定用フレームを小児用に改良し,装着用器具を考案したことにより,小児を対象とした下顎運動を観察することは有用であることがわかった。そこで本研究を行うにあたり下顎運動時での咀嚼筋の活動量を同時記録し,分析できるシステムを作らなければならない。そのため,下顎運動解析装置および筋電計から得られた情報をデジタル化に変換し,Personal computer(NEC)上で処理することにした。そこでそれぞれの装置から得られたdataを変換するsoftwareを開発した。筋電計からのdataは本予算で購入した多用途積分ユニット(日本光電EI-601G)を用い,筋活動量を積分したdataを採取することができ,同時に顎運動記録ができる環境を作ることができた。 現在,この環境下のもとで実際に小児,特に乳歯列期の小児のdataを採取しているところである。
|