1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05780026
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Research Institution | Tachikawa College of Tokyo |
Principal Investigator |
川端 博子 東京都立立川短期大学, 生活学科, 助手 (70167013)
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Keywords | 衣服圧 / タイトスカート / 衣服の拘束性 / 歩行速度 |
Research Abstract |
下半身用衣服の機能性と快適性を追求するための基礎資料を得ることを目的に、タイトスカートを例にスカート丈と歩きぶりの関係について調べた。また、ベルトにかかる張力を計測し、胴囲位置での衣服圧を推定するとともに、ウエストにかかる圧迫量と圧迫感覚の対応について検討した。 女子学生9名の被験者が、裾周り一定で、膝下20cm〜15cmまで5cm間隔に作成した丈の異なる8種類のタイトスカートを着用し、足跡とビデオ画像で歩行の状態をとらえ、ストライド幅、ストライド長、歩行速度などを計測した。未着用の場合と比較し、丈が歩行におよぼす影響について考察した。 その結果、スカート丈が長いとき、ストライド幅に影響は見られないが、ストライド長は短く、歩行速度は減速しており、歩行に支障を及ぼすことが確認された。歩幅の変化の程度や歩きにくさの感覚には、個人差がみられた。 次に、被験者は、3cm幅のインサイドベルトを立位の状態で快適と感じる程度にウエストに巻いた。これを基準に2cmずつ詰めてゆき可能な限り締めた。張力の計測はストレインゲージ(KFG、共和電業KK)を付けたアルミ製バックルをインサイドベルトに連結して行った。バックルはベルトに一つだけ取り付け、位置をずらして締め直しながら立位・自然呼吸で各箇所30秒間づつ張力を計測していった。一方、詰め寸法に対応する曲率半径を、締めなしと最大締めの断面形状の凹凸から推定した。張力と曲率半径よりウエストにおよぶ衣服圧を算出した。 衣服圧はベルトの詰めとともに増加し、脇で高い傾向がみられたが、快適と感じる圧迫度に個人差がみられたが、6.5〜25.0gf/cm^2の範囲にあった。
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