1993 Fiscal Year Annual Research Report
小学校児童のバリスティックな動作におけるパワー発揮の発達に関する研究
Project/Area Number |
05780042
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
志手 典之 北海道教育大学, 教育学部・函館校, 助教授 (10178874)
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Keywords | 小学校児童 / バリスティックな動作 / パワーの発達 / パワーインデックス |
Research Abstract |
本研究は、バリスティックな動作中におけるパワーに着目し、小学校児童における瞬発的なパワー発揮の発達を検討することを目的とした。また、バリスティックなパワー発揮能力を評価するためのドロップジャンプの至適な台高についても検討した。本研究では、北海道教育大学附属函館小学校の1年生から6年生までの健康な男子および女子児童、各学年10名ずつ(計120名)を被検者とした。ドロップジャンプにおける踏切時間、跳躍時間を計測し、P-INDEXの算出を行った。また、バリスティックな動作の条件(踏切動作に要する時間が0.2秒以内)を満たすドロップジャンプの至適な台高設定のため、各学年の児童について30cm、20cmの台高におけるドロップジャンプを行わせた。得られた成果は次の通りである。 1.バリスティックな能力を評価するための至適なドロップジャンプ高については、4年生以上の男女児童では、成人同様、30cmの台高からの能力の評価は妥当であった。それに対し、3年生以下の男女児童では、30cmの台高からのドロップジャンプは0.2秒以上の動作時間を要し、バリスティックな動作の遂行が難しいものと思われる。台高を20cmに下げた場合、女子ではバリスティックな動作がほぼ可能となるものの、男子では30cm同様バリスティックな動作の遂行は困難であると思われる。 2.バリスティックな能力(P-INDEX)については、男子では1年生から3年生にかけては能力に差が認められないが、4年生以降、能力の増加傾向が認められ、6年生での増加が最も顕著に認められた。女子では、1年生から5年生までは顕著な能力の差は認められず、6年生でバリスティックな能力の増大が認められた。
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