1993 Fiscal Year Annual Research Report
Slow Tempoな動作遂行が生体に与える心理生理的影響
Project/Area Number |
05780116
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Research Institution | Osaka Shoin Women's Junior College |
Principal Investigator |
井上 九美 樟蔭女子短期大学, 人間関係科, 講師 (90193581)
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Keywords | 動作テンポ / 呼吸数 / ダンスムーブメントセラピー |
Research Abstract |
実験は(a)腕を左右交互に回す上肢の動作(b)足を開いて左右に揺れる体幹の動作の2種類を用いて、「自分にとって遅いと思う速さ」(slow tempo)と「ちょうど良いと思う速さ」(preferred tempo)で実施した。被験者は女子大学生10名だった。 1.動作回数は1分間に(a)13.3回(SD=11.12)(b)27.0回(SD=7.70)であり、上肢動作がより遅い速度で行われた。preferred tempoよりも動作回数は少なく、0.1%水準の有意な差が認められた。 2.心拍数は(a)87.8回(SD=13.81)(b)87.6回(SD=13.27)であり、動作間の差は殆どなかった。また安静時(81.5)よりも増加し、preferred tempo((a)91.8(b)89.9)よりも減少した。 3.呼吸数は(a)17.4回(SD=4.12)(b)19.3回(SD=3.06)であり、上肢動作が少ない傾向にあった。安静時(16.1)よりも体幹動作は増加する傾向にあり、またpreferred tempo((a)20.2(b)20.5)よりも上肢動作は減少する傾向にあった。 4.GSRは(a)9.0(b)5.2であり、上肢動作が多い傾向にあった。また安静時よりも増加、preferred tempoよりも減少する傾向にあった。 5.動作後のSTAI(State-Trait Anxiety Inventory)は、preferred tempoよりもslow tempoの場合に不安傾向が強まる者が7名、逆に弱まる者が3名であった。 今回、呼吸数および上肢動作に興味ある結果が得られた。今後は循環機能の反応-皮膚温等-を指標に加えること、また身体のコントロールに熟練した舞踊経験者を対象としたデータを得たいと考える。
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