1993 Fiscal Year Annual Research Report
楕円等高型母集団における逐次判別方式と異常値の逐次検出方式の研究
Project/Area Number |
05780205
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
原 恭彦 筑波大学, 社会工学系, 助手 (90208653)
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Keywords | 楕円等高型母集団 / 異常値 / 検出方式 |
Research Abstract |
1.多次元正規母集団における異常値の検出方式について、いくつかの成果を得た。 (1)平均母数ベクトルが互いに等しいようないくつかの多次元正規母集団において、うち1つの多次元正規母集団のみ、分散共分散行列が、ある正定値行列が付加された値だけ大きいような場合、その多次元正規母集団を検出する検出方式を、スチューデント化された2乗残差に基づいて提案した。 (2)この検出方式が、ある変換群による変換に対して不変な検出方式の族の中で、許容的であることとミニマックスであることを証明した。 2.多次元楕円等高型母集団における異常値の検出方式について、いくつかの成果を得た。この多次元楕円等高型分布には、正規分布、t-分布、Cauchy分布、contaminated normal分布、continuous normalmixtureが含まれる。 (1)位置母数ベクトルが互いに等しいようないくつかの多次元楕円等高型母集団において、うち1つの多次元楕円等高型母集団のみ、尺度母数行列が、ある正定値行列が付加された値だけ大きいような場合、その多次元楕円等高型母集団を検出する検出方式として、上記1の(1)の検出方式を提案した。 (2)この検出方式が、上記1の(2)と同様に、ある変換群による変換に対して不変な検出方式の族の中で、許容的であることとミニマックスであることを証明した。 (3)棄却域の計算結果が、母集団分布の仮定によらないことを示した。 (4)ある条件の下では、誤検出確率の計算結果が、母集団分布の仮定によらないことを示した。 上記の成果を1編の研究論文(著者名:Takahiko Hara(原 恭彦)、論文標題:Detection of multivariate normal outliers with dispersion slippage)にまとめ、研究雑誌Communications in Statistics(Theory and Methodes)に投稿した。
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