1993 Fiscal Year Annual Research Report
UDP-ガラクトース:セラミドガラクトース転移酵素のcDNAクローニング
Project/Area Number |
05780448
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
小倉 潔 財団法人 東京都臨床医学総合研究所, 腫瘍免疫研究部門, 研究員 (70233492)
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Keywords | ガラクトシルセラミド / 発現クローニング / パンニング |
Research Abstract |
今年度、ガラクトシルセラミド合成酵素のcDNA発現クローニングを目指し、以下の実験を進め以下の結果を得た。 1.cDNAライブラリーの作製,動物細胞発現ベクター(pME18S)を用いてガラクトシルセラミドを多量に発現しているラット脳のcDNAライブラリーを作製した。 2.発現クローニング(1)宿主細胞にcDNAライブラリーを形質導入、(2)抗ガラクトシルセラミド抗体を用いたパンニング法でガラクトシルセラミド陽性細胞を選択、(3)プラスミドをHirt法による回収および大量調整、(1')調整プラスミドをCOS細胞に形質導入、(4)(1')(3)を4サイクルを行いガラクトシルセラミド合成酵素のcDNAを濃縮した。4サイクル後のプラスミドをCOS細胞とメラノーマ細胞にトンスフェクションし、FACS分析を行った。両細胞共に数%の強陽性細胞が認められ、GalCer合成に関連する蛋白のcDNAが濃縮されていると考えた。(5)そこで、4サイクル後のベクター由来シングルコロニーを100個ずつにグループ小分けし、各グループのプラスミドをCOS細胞にトランスフェクション・FACS分析を行い、4グループ中3グループに有為のシフトが認められた。その中で最も陽性細胞の多いグループの100シングルプラスミドを個々に調整し、それらを再度COS細胞とメラノーマ細胞にトンスフェクション・FACS分析を行い、約3Kbpのインサートを持つクローンp34A34をガラクトシルセラミド合成に関連する蛋白のcDNAを含むプラスミドとしてクローニングした。 3.塩基配列決定 このp34A34のインサートの塩基配列をプライマー移動法を用いて決定した。このインサートは2.8kbpからなり、696アミノ酸をコードした一つのORFを含んでいた。 4.現在さらに分析を進めている。
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