1993 Fiscal Year Annual Research Report
幼児期の語意獲得と概念カテゴリーの形成の関係-助数詞の獲得と助数詞の指示対象の概念カテゴリーの分化の過程-
Project/Area Number |
05801016
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
内田 伸子 お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (70017630)
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Keywords | 助数詞 / カテゴリー / 語意獲得 / 言語と認知 / 発達過程 / 幼児期 / カテゴリー分化過程 |
Research Abstract |
(1)助数詞(numerical classifier)の助数詞の獲得過程はラベルの獲得がカテゴリーの形成や理解とどのように関連しているか、いわゆる言語発達と認知発達の関係をさぐるのに、格好の材料を提供してくれる。本年度は当初計画した実験を2つ実施した。 (2)2つの実験の結果、以下の4点が明らかにされた。 (1)典型的なものほど早く、身近なものほど早く獲得される。 (2)生物についてどれとどれが仲間かを知覚的類似性に基づいてつかみはじめた子どもは、自分なりのルールをを生成してそれらの仲間に付与しようとする。 (3)人→匹→頭→羽の分化が幼児期後期;人間についての知識に基づき類推をはたらかせて他の生き物が分化していくらしい。 (4)理由づけのプロトコル分析の結果、幼児期の終わりまでに助数詞付与ルールについて自覚化が可能になる。 (3)以上から、言語ラベルとカテゴリーの形成の関係については、助数詞の獲得のしはじめは、認知的なカテゴリーの形成が基盤になり、助数詞を付与し始める頃から、認知的なカテゴリーについての意識し始めるのではないかと考えられる。さらに、カテゴリーについての知識がラベルの獲得を促進し、逆に、ラベルが獲得されるに伴いカテゴリーの形成も促されるものと考えられる。
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