1994 Fiscal Year Annual Research Report
日本手話の語彙的研究:方言調査に基く標準形抽出とその形態論的構造の研究
Project/Area Number |
05801070
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Research Institution | CHUKYO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
神田 和幸 中京大学, 教養部, 教授 (70132123)
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Keywords | 手話 / 基本語彙 / 音韻 / 形態 / 表記 |
Research Abstract |
1.基本語彙の検討 前年度選定の第1水準100語、第2水準235語(135語追加)、第3水準385語(150語追加)を再度検討し、第3水準を380語とした。続いて第4水準の検討に入り候補語彙634語について全てを採用することに決定し、残りの254語を追加、634語を第4水準とした。また基本語彙には算入しないが参考資料として、使用頻度の高いと思われる国名5語と数詞22語を加え、最終検討語彙を661語とした。 2.第3水準380語の記述 前年度からの継続として、380語の音韻記述を完成した。 3.第4水準および参考語彙の記述 残り254語および参考語彙27語のビデオ画像を収録、データを検討した上で、音韻記述を完成した。また総語彙661語を資料提供者の協力により、画像データ、記述データを再確認した。以上の音韻記述をもとに、すべての語について形態記述を完成した。 4.データベース入力 記述されたデータをLotus1-2-3のデータとして入力した。このデータは日本手話学会等において公表された。 5.入力済データの検討と形態論モデルの構築 データをもとに統計的検討を加え、他の研究者グループとの討議を経て、手話語彙の一般的形態論モデルを構築し、データによる検証をして、モデルを発表した。
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[Publications] 長嶋祐二,神田和幸他2名: "日本手話の形態素解析とそのモデル化" 信学技報. 94-8. 9-14 (1994)
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[Publications] 神田和幸,長嶋祐二、他: "日本手話の形態構造" 日本手話学会第20回大会講演論文集. 15-18 (1994)
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[Publications] 神田和幸,中博一,福田友美子: "日本手話電子辞書試作II" 日本手話学会第20回大会講演論文集. 47-50 (1994)
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[Publications] 長嶋祐二,中野佐世子,寺内美奈,神田和幸: "手話電子化辞書のための形態素モデル記述とその表現" 第10回ヒューマン・インタフェースシンポジウム論文集. 35-40