1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05804040
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
山田 武 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (60093358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 良晴 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (10132276)
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Keywords | ケミカルバイメタル / 化学ゼンマイ / 機能性材料 / 自立応答材料 / キレート樹脂 / イミノジ酢酸樹脂 |
Research Abstract |
ケミカルバイメタルは化学的変化により膨張または収縮を起こす反応層の僅かな変化を、化学的には変化しない高分子材料を張り合わせることにより、バイメタル効果により大きく増幅し、特定の化学物質にだけ感度良く応答するセンサーであり、機能性材料である。本研究においては、機能性高分子を反応層とするケミカルバイメタルを開発する事により、反復使用可能なケミカルバイメタルを開発した。反応層の機能性高分子としては、ポリスチレンにイミノジ酢酸基を導入したキレート樹脂を用いた。この樹脂を得るには、通常、パール重合により粒状の樹脂を得るが、この合成法では樹脂が架橋されているため、ポリエチレンテレフタレート(PET)膜状にホットプレスで圧着製膜出来ない。このため、PET膜上に直接、塊重合で低架橋度のポリスチレン膜を作成し、この膜にイミノジ酢酸基を導入する方法を検討したが、ポリスチレンのクロロメチル化の過程で板状の樹脂が剥がれ落ち、粒状の樹脂に変化した。この為、クロロメチルスチレン、スチレン、ジビニルベンゼンを用いて塊重合をし、その後、イミノジ酢酸基を導入して板状のキレート樹脂を得た。しかし、化学ゼンマイ用には強度が不足していたので、予めイミノジ酢酸基を導入したスチレン、スチレン、ジビニルベンゼンを用いてPET膜状で塊重合をし、直接板状のキレート樹脂を作成し、化学ゼンマイとした。また、ケミカルバイメタルのコンピューターシュミレーションを改良を行い、イオン対を生成する場合のケミカルバイメタルの応答機構を解析した。
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[Publications] 山田 武: "7-(ドデセニル)-S-キノリノールを反応試薬とした銅イオン応答性ケミカルバイメタル" 分析化学. 43. 415-418 (1994)
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[Publications] T.Yamada: "Ion responsive chemical bimetal in "New functionalit:materials vol.C".Turuta,M.Doyama,and M.Seno ed." Elsevier, 261-266 (1993)