1994 Fiscal Year Annual Research Report
葉緑体分裂の開始と同期した葉緑体内プロテアーゼの活性発現制御機構
Project/Area Number |
05804049
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Research Institution | Toyama University |
Principal Investigator |
井上 弘 富山大学, 理学部, 教授 (50109097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蒲地 浩之 富山大学, 理学部, 助手 (40262498)
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Keywords | 胞子発芽 / シダ / ゼンマイ / 葉緑体 / プロテアーゼ / 蛋白質分解 |
Research Abstract |
1.ゼンマイ胞子の発芽に伴って、胞子内の葉緑体蛋白が分解・消失する。特に、22kDのサブユニット4個から形成されている80kD蛋白質を精製して、それを基質とするプロテアーゼの性質を調べる。 2.(1)80kD蛋白の精製 胞子から、先ず葉緑体を調製し、それを低調圧処理することによりチラコイド膜を得る。膜から遊離させた80kD蛋白は、陽イオン交換カラム、ヒドロキシアパタイトカラム、ゲル濾過カラム、逆相カラムなどを用いて、完全に精製した。 (2)80kD蛋白の性質 N末端のアミノ酸配列を決定して、データベースでホモロジー検索をおこなった。狭い範囲では、エラスチンと似ている側面も認められるが、広い範囲では、相同性の高い蛋白質は認められなかったので、この蛋白は未発見の新しい蛋白であることがわかった。 3.80kD蛋白を分解するプロテアーゼは休眠胞子の葉緑体中の最初から存在していることが判明した。胞子葉緑体のチラコイド膜に存在するプロテアーゼを部分的に精製した。この酵素蛋白の分子量はおよそ105kDであることが判明した。この酵素活性は、SH阻害剤であるPCMB等によって阻害され、逆にヂチオスレイトールなどで活性化されること、また至適pHは9であることが判明した。 4.胞子の発芽・細胞分裂、葉緑体分裂、葉緑体内蛋白の消失、光合成の4現象間の相関についての作業仮説を提案した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Inoue,H.and Takano,A.: "Properties of 20kDaprotein in chloroplasts from green spores of the fem Osmunda japonica" Plant Cell Physiol.35. s106 (1994)
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[Publications] Kamachi,H.etal.: "Photoactivation of the latent water-oxidizing complex in photosystemll membranes isolated from dark-grown spruce seedlings." Physiol.Plant.91. 747-753 (1994)