1993 Fiscal Year Annual Research Report
偏光レーザを用いた接着接合界面の三次元残留応力計測
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05805010
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
新津 靖 東京電機大学, 工学部, 助教授 (70143659)
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Keywords | 応力分布計測 / 接着 / 残留応力 / 光弾性実験 / 三次元応力 / 光弾性変調器 |
Research Abstract |
平成5年度までに、光弾性変調器と高周波変調法による応力分布計測法を確立し、ガラス板をエポキシ系接着剤で接合したときに、接着剤の硬化収縮および熱ひずみのよって発生したと考えられる接着層内の残留応力分布を測定した。その結果、接着層の面内応力の主応力差は周辺部で大きく、内部では、二軸引張状態にあることが判明した。また、その残留応力が、接着層と被着体(ガラス)の界面のせん断力によって引き起こされることがわかった。 当初、薄い接着層の三次元応力状態においては、板厚方向の垂直応力は十分に小さく無視できると考えていた。事実、この応力の絶対値は他にくらべ十分小さい。しかし、その後の研究により、この応力の板厚方向微分値が、釣合方程式を解く上で無視できないことがわかってきた。(日本機械学会講演会で発表) このため、三次元応力を二次元主応力差・主応力方向分布から実験力学的に求めるには有限要素法を用いた逆問題解析を行う必要があることがわかった。今後はこの逆問題解析の方向で研究を進める予定である。現在、三次元応力解析が可能な有限要素法プログラムについて研究を進めている。 また、平成6年度は、三次元応力場の複数の二次元投影から、三次元応力場を有限要素法などを援用して合成可能かどうかを検討する。これは、三次元テンソル場のCT計測に相当するものであり、従来のスカラー場のCT計測に較べ、情報量が多く、将来への発展性が期待できる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 新津 靖: "偏光レーザを用いた接着接合界面の光弾性三次元残留応力解析" 機械学会講演会講演論文集. 930-9. 505-507 (1993)
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[Publications] 新津 靖: "透過偏光レーザを用いた透明材料の応力分布計測法" 日本非破壊検査協会第4分科会資料. 4893. 25-31 (1993)
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[Publications] Yasushi NIITSU: "Accuracy Evaluation of Stress Measurement in Silicon Crystal by Microscopic Raman Spectroscopy" Proc.of Int.Electronics Packaging Conference. 1. 255-259 (1993)
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[Publications] Yasushi NIITSU: "A Stress Measuring Method by Polarized Laser and Photo-Elastic Modulator" Proc.of Int.Electronics Packaging Conference. 1. 157-161 (1993)