1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05805013
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宇野 義幸 岡山大学, 工学部, 教授 (20029341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 豊 岡山大学, 工学部, 教授 (80032944)
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Keywords | バイオマシニング / チオバチルス・フェロオキシダンス / 9K培地 / 培養液 / 加工速度 / 電界アシステッドバイオマシニング |
Research Abstract |
バイオマシニングとは、我々の研究グループが提唱している述語であり、加工技術の分野にバイオテクノロジーを活用しようとするものである。ここでは微細加工に応用する目的でミクロンオーダのバクテリアを用いた金属の除去加工法を提案している。もしこのような微小な微生物に所定の位置に所定の量の加工を行なわせることができるならば、マイクロマシニング用ツール、すなわち自律分散型の究極のマイクロロボットとして活用することも可能になると考えられる。ここで用いたバクテリア、チオバチルス・フェロオキシダンスは、大きさが直径0.5ミクロン、長さ1ミクロンの短桿菌で、おもに鉱山の廃水など酸性の液中に棲息しており、ATCCには現在7種類が登録されている。昨年度の基礎実験で、1週間9K培地で培養した液を用いて、純鉄で14μm/hr、純銅で20μm/hr、黄銅で18μm/hr程度の加工速度が得られること、および加工量は加工時間によってコントロールできることを明らかにした。本年度は、電界を加えた場合の影響について調べた。その結果、工作物側に0.5V程度のマイナス電圧(直流)を加えると、加工速度がほぼ2培程度に増加することが明らかとなった。これを電界アシステッドバイオマシニングと名付けた。またフォトリソグラフィーを用いてレジストを作り加工実験を行った結果、20ミクロン幅の文字を金属上に加工することができた。現在は、工具としてステンレス棒を用い、これに負の電圧を印加しXY平面内で動かして加工を行なうNCバイオマシニングを検討中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 宇野義幸: "バイオマシニングの可能性" 科学と工業. 68. 21-27 (1994)
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[Publications] Y.UNO: "A New Biological Machining Technique with Chemolithotrophic Bacteria" Proc.of the 9th Annual Meeting of ASPE. 428-431 (1994)