1993 Fiscal Year Annual Research Report
単為発生胚を支持細胞とする牛核移植胚の作出に関する研究
Project/Area Number |
05806041
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
鈴木 達行 山口大学, 大学院・連合獣医学研究科, 教授 (00216409)
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Keywords | 細胞集合 / 単為生殖 / 体外受精 / キメラ / クローニング |
Research Abstract |
本研究では、黒毛和種牛から得られた卵母細胞を同種精液で体外受精し、その24時間後に褐毛和種牛から得られた卵母細胞を成熟させ、エタノール処置により単為発生させた。 体外受精後48時間目に発生した16細胞の割球の一個または2個をマイクロマニュピレーションにより、24時間遅れで単為発生した4細胞期の支持細胞と集合した。その後、これらの集合胚を卵丘細胞でシートされたTCM-199培地内で9日間体外培養した。細胞集合後6日目に発生の早い胚は胞胚腔を形成し透明帯からの脱出がみられた。これらの集合胚のうち、割球の1個または2個集合別では、移植可能胚が前者で29.6%,後者で40.7%となり、2個を集合した例で有意に高かった。また、胚別の集合構築胚得数は3個から7個までの範囲であり、得られた移植可能胚の数は、5個が1例、4個が2例、3個が3例、2個が3例、1個が3例、0個が4例の順であった。これらの成績から、本法では同一遺伝子を持つクローニング胚の作出の可能性が示唆されが、5個以上の移植可能胚の作出は困難であった。これらの作出された胚盤胞胚が実際に受精胚由来のものか否かを確認するため現在カリオタイピングによる確認を行っている。
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Research Products
(1 results)