1994 Fiscal Year Annual Research Report
単為発生胚を支持細胞とする牛核移植胚の作出に関する研究
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05806041
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
鈴木 達行 山口大学, 連合獣医学研究科, 教授 (00216409)
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Keywords | 牛 / 単為生殖 / 細胞集合 / 体外受精 / 移植 / 1卵性双子 / クローニング / キメラ |
Research Abstract |
本研究の基礎として単為生殖卵そのものの受胎性を検討した実験では、単為生殖後48時間目に2個の8細胞期胚を集合して8日間体外培養してコルセミドで染色体を分析したところ4N(XXXX)となり、単為生殖胚の大きさも2倍化した。これらの胚を受胚牛に移植したところ5頭中3頭が妊娠した。しかし妊娠67日までに胎子は子宮へ吸収され消失した。これらの結果を踏まえて次の実験を試みた。16細胞期の受精胚2細胞を4細胞期の単為生殖胚にインジェクションして集合した実験では30個中9個(30%)が胚盤胞胚となった。8細胞期の単為生卵と受精胚をスプリッテングして、それぞれ4細胞ずつを集合したとき胚盤胞胚は36個中16個(44%)が胚盤胞となった。また8細胞期の単為生殖卵と受精胚とを集合した実験では37個中24個(65%)が胚盤胞胚となり、集合細胞数の増加に伴い胚盤胞への発生率が増加した。受精胚(黒毛和種)の8細胞期からのブラストメア-の2個ずつを単為生殖卵(褐毛和種)の4細胞期と集合して胚盤胞胚を作り出し、その2個を受胚牛に移植した実験で形態的に同一の雄の1卵性双子が得られた。分娩産子の染色体を分析したところ、いずれもXYとXXの両染色体を持ちキメラ化していた。これは単為生殖卵が支持細胞としてだけではなく、胎子体形成にも関与していることを示唆しており、大変興味深い結果が得られた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Boediono,A.,Oc,M Takagi,M,Suzuki,T: "Production of chimcric calves by sggrcgation of in vitro fertilized bovine embryos without zonae pellucidac" Theriogenology. 40. 1221-1230 (1993)
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[Publications] Boediono,A.,Saha,S.,Sunmantri,C.,Suzuki,T: "In vitro and in vivo development of aggregated parthcnogenetic bovine embryo" Reprod.Fertil.Dev.(in press).
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[Publications] Boediono,A.,Suzuki,T: "Chimeric blastocysts produced by aggregation between diproid parthenogenetic and fertilized bovine embryos" Reprod.Fertil.Dev.(投稿予定).