1995 Fiscal Year Annual Research Report
ステロイドホルモンレセプターのヌクレオソーム結合部位を構成する蛋白質の構造解析
Project/Area Number |
05807003
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Research Institution | St.Marianna University School of Medicine Department of Biochemistry |
Principal Investigator |
岡本 一起 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (40177085)
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Keywords | グルココルチコイド / 受容体 / 核結合 / 促進因子 / ヌクレオソーム |
Research Abstract |
我々はGRの核結合を増大させる核結合促進因子(ASTP)を発見し、精製した。ASTPはGR情報伝達パスウェー上で必須の因子であり、作用機構としてGRと協調してNucleosome構造を変化させている可能性を考えている。本研究は、このASTPの一次構造を解析し、ASTPとGR、ヒストン及びHREの相互作用を分析する事によりGRの遺伝子発現活性化機構の解明を目的としている。ラット肝cDNAライブラリーから抗ASTP抗体を用いてスクリーニングを行ない、クローン化されたASTP-cDNAの塩基配列を解析した。その結果、ASTPの全cDNA配列を解析出来た。ASTPのcDNAの全配列は2989bpで、1572bpから成るOpen Reading Frameを含み、524個のアミノ酸から成る蛋白質をコードしていた。予想されるアミノ酸配列は精製ASTPの限定分解により得られた6種類のアミノ酸配列を全て含んでいた。また、その配列にはSV40のT抗原やステロイドホルモン受容体に認められる核移行シグナルに類似した配列が認められた。ASTP-cDNAを動物細胞や大腸菌に導入してASTP蛋白発現系を構築中に、ASTPは蛋白に翻訳後、部分限定分解などの修飾を受けていることが、明らかになった。ウエスタンブロット法で仔細に解析すると、ラット肝細胞中に非常にマイナ-な分子種(ASTP前駆体)を見い出すことが出来た。 更に、ASTPとGRの相互作用を解析する目的でラットGRのcDNAをRT-PCR法を用いてクローニングした。現在、このラットGR蛋白発現系の構築を行っており、得られたリコンビナントGR蛋白を用いた解析を計画中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Okmoto, K.: "Immunochemical Characterization of the ATP-Stimulated Glucocorticoid-Receptor-Translocation Promoter from Various Organs of Rat." J. Biochem.115. 862-867 (1994)
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[Publications] 礒橋文秀: "グルココルチコイドレセプターの核結合促進因子とPLPとの相互作用." ビタミン. 68. 760-761 (1994)
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[Publications] 礒橋文秀: "グルココルチコイド受容体のクロマチン結合を調節する新規物質群(促進因子、阻害因子)の分子作用機構" 聖マリアンナ医科大学雑誌. 22. 875-883 (1994)
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[Publications] 礒橋文秀: "ラット肝細胞質アセチル-CoA水解酵素の新しい精製法の開発:パーオキシゾーム増殖剤による本酵素誘導と異なる温度下でのゲルろ過の利用." ビタミン. 6. 719-720 (1995)
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[Publications] Okamoto, K.: "Effect of Macromolecular-Translocation Inhibitor-III on Binding of Activated Glucocorticoid-Receptor Complexd to Specific DNA." J. Biochem.(in press). (1996)