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1994 Fiscal Year Annual Research Report

温度感受性変異ウイルス経口生ワクチンの呼吸器感染症に対する防御機構

Research Project

Project/Area Number 05807025
Research InstitutionFukui Medical School

Principal Investigator

木村 吉延  福井医科大学, 医学部, 教授 (90022871)

Keywordsパラミクソウイルス / 温度感受性弱毒変異ウイルス / 経口生ワクチン
Research Abstract

センダイウイルスとマウスの系を用いてウイルス性肺炎の発症とそれに対するワクチンについて検討を行った。強毒野性株(wt)ウイルスを経鼻接種するとウイルスは肺で増殖し重篤な肺炎をおこす。一方、wtウイルスを飲料水にいれて経口投与した場合は肺でのウイルス増殖は認められずマウスは正常である。センダイウイルス持続感染細胞から分離した温度感受性変異(ts)ウイルスは32℃で増殖するが34℃以上の高温では増殖できない。さらに新生児マウスや成熟マウスに経鼻接種や経口投与してもウイルスは肺では増殖することができず、また顕著な病原性も示さない。いわゆる弱毒ウイルスである。tsウイルスを経口投与するとウイルスに対する免疫反応を惹起することができる。したがって、あらかじめtsウイルスを経口投与しておくと強毒wtウイルスの経鼻接種による攻撃感染に対してマウスは防御される。tsウイルスを紫外線照射して不活化した場合、上記のようなワクチン効果は得られない。さらに、経口ゾンテにてtsウイルスを直接胃の中に注入してもワクチン効果は得られない。
以上を要約すると、tsウイルスがせ口腔粘膜細胞に感染しウイルス蛋白質が発現する。次にそのウイルス蛋白質抗原の刺激により生体の免疫が成立する。この免疫応答は口腔粘膜に局在することなく気道粘膜をはじめ全身の粘膜組織に波及する結果、ウイルスの呼吸器感染にも阻止することができる。いわゆるcommon mucosal immune systemの関与を示唆している。従来の皮下接種法やエアソゾール法に比べて飲料水として生ワクチンを投与できれば実施は非常に簡便となる。ミクソ、パラミクソウイルス感染症に対する弱毒生ワクチン接種の一つのモデルとして経口投与法の有効性を示すものと考える。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Mitsuru Tagaya: "Efficacy of a temperature-sensitive Sendai virus vaccine in hamsters" Laboratory Animal Science. (in press).

  • [Publications] Isamu Mori: "Parainfluenza type 1 virus infects olfactory neurons and establishes long-term persistence in the nerve tissue" Journal of General Virology. (in press).

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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