1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05807036
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Research Institution | JICHI MEDICAL SCHOOL |
Principal Investigator |
五十嵐 正紘 自治医科大学, 医学部, 教授 (40049036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 学 自治医科大学, 医学部, 助手
高木 史江 自治医科大学, 医学部, 助手
岡山 雅信 自治医科大学, 医学部, 助手
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Keywords | 患者の意志決定過程 / 方法論 / 診療場面 / 診療評価 / 構造化面接 / 準言語 / 非言語コミュニケーション / 学際的研究 |
Research Abstract |
このテーマの研究は存在しないので、研究方法論の確立に重点を置き、試験研究を行なった。 <対象>対象は自治医大地域家庭診療センターの外来を訪れた4例である。診療の前にインフォームド・コンセントを得た。 <研究機器>ビデオカメラとリモコン各二台、マイク一個、ビデオデッキ一台、ビデオ付テレビ一台、テレビ一台、ビデオ編集機一台。 <研究方法> 二台のビデオで、診療中の患者と医師を撮影した。両者を同時に同画面にモニターし録画した。診察終了後、診察医とは別の質問者が、患者に診察場面の再生画像をみせながらインタビューした。二台のビデオで、この場面の患者と再生画像を録画した。インタビューは構造化面接の手法で行なった。受診前、受診後の一般的な質問に続いて、録画を見ながら質問した。診療場面で、質問、説明、会話があったとき、何気ない感嘆語を言ったとき、言葉の抑揚、表情、態度、視線などに変化があったときに質問者は患者にその場面で考えていたことを想起させた。 <解析>診察医、質問者をふくむ研究者たちで、診察および診療評価の場面のビデオを見て、患者の意志決定の場面を検討した。 <結果> 1.患者の意志決定を記録する場面設定および方法を確立させた。 2.診療評価のインタビューの内容を検討し、構造化面接の方法を確立させた。 試験症例から、患者は重要な決定を行なうとき、準言語/非言語コミュニケーションに変化があるらしいと思われた。 <来年度の研究目標> 1.症例数を増やす。 2.種々の診療場面を設定し、その時の患者の意志決定を検討する 3.医師以外の人、医療関係者以外の人を交えて解析を行い幅広い視点を得る。 <文献的考察> 医学分野で同様の研究の前例はなかった。非医学的分野の意志決定行為に関する文献的検討を行なった。
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