1993 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌に対する癌遺伝子および癌抑制遺伝子を用いた分子免疫学的治療法
Project/Area Number |
05807113
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
小原 則博 長崎大学, 医学部, 助手 (40221238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
珠玖 洋 長崎大学, 医学部, 教授
日浅 厚則 長崎大学, 医学部, 医員
永田 康浩 長崎大学, 医学部, 医員
兼松 隆之 長崎大学, 医学部, 教授 (40128004)
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Keywords | 原癌遺伝子 / c‐erbB2 / MHCクラスI / ペプチド / CTL |
Research Abstract |
1)BALB/cマウス由来の数株の線維肉腫細胞株にヒトおよびマウスc‐erbB2 cDNAを導入した。発現ベクターにはpBMGNeo、pBCMGNeoとpZip等を用いた。導入遺伝子の発現を確認した後、これらの細胞及びコントロールプラスミドを導入された細胞を用いて抗c‐erbB2特異的CTLの誘導を試みた。その結果、BALB/cマウスにおいてはヒトc‐erbB2発現細胞に特異的に反応するCTLクローン及びマウスc‐erbB2発現細胞にも反応するCTLクローンの両者が得られた。これらのCTLはCD3^+CD8^+でMHC classIのK^d拘束性を示した。 2)1)で得られたCTLの反応ペプチドを明確にすべく、MHC classIのK^dに結合する典型的なペプチドモチーフを参考にし、6種の9merから成るペプチドを合成した。2種類のペプチドが抗c‐erbB2特異的CTLの認識するエピトープとなっていることが明らかとなった。内、1種類はヒト及びマウスc‐erbB2に共通のものであった。 3)腫瘍細胞にc‐erbB2の発現が認められた患者末梢リンパ球よりEBウイルストランスフォームB細胞株を樹立した。内2例については、EBウイルス由来のepisomal vectorを用いたヒトc‐erbB2 cDNA発現プラスミドの導入を現在試みている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Suto R.: "Effect of accessory cells on stimulation of murine T‐cell leukemia with antibodies to the CD3/T cell antigen receptor complex." Jpn.J.Cancer Res.84. 438-444 (1993)
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[Publications] Yoshimura A.: "Rejection of an IA^+ variant line of FBL‐3 leukemia by cytotoxic T‐lymphocytes with CD4^+ and CD4^-CD8^- T‐cell receptor alphabeta phenotypes generated in CD8‐depleted C57BL/6 mice." J.Immunol.150. 4900-4910 (1993)