1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05807152
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
遠藤 力 福島県立医科大学, 医学部・産婦人科, 講師 (50168829)
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Keywords | IP_3 / 細胞内Ca^<2+> / Endotoxin / 子宮筋 / 妊娠 / ラット |
Research Abstract |
<目的>妊娠17日目(早産期)のラットの腹腔にEndotoxin(E.coli)を投与し、炎症モデルを作成する。3時間後に子宮を摘出し、その縦走筋標本で、(1)Inositol1,4,5-trisphosphate(IP_3)の測定(2)【.encircled1.】蛍光顕微鏡と【.encircled2.】共焦点レーザー、顕微鏡(CLSM)を用いて細胞内Ca^<2+>動態の測定を行う。<成績>(1)Inositol1,4,5-trisphosphate(IP_3)の産生:妊娠17日目の子宮筋において、自然収縮およびOXT投与後のIP_3産生量[Basal,OXT]はそれぞれcontrol群[4.4±0.8,7.1±0.6],ET群[7.0±1.2,13.1±2.0](pmol/mg wet tissue,M±SE)であり、両群共OXT投与後の産生量は有意に増加した(p<0.05)。control群とET群間の比較では、OXTを投与するとIP_3産生量はET群で有意に増加した(p<0.01)。 細胞内Ca^<2+>動態の測定:【.encircled1.】蛍光顕微鏡;妊娠子宮筋にて、Ca^<2+>存在下(2.5mM)ではOXTの投与により、子宮収縮と共に340/380比の上昇が認められた。【.encircled2.】共焦点レーザー、顕微鏡;Ca^<2+>存在下ではOVTの投与により,子宮収縮と共に子宮筋束に一致し、輝度の上昇が認められた。<結論>(1)ラット妊娠子宮筋において、OXTの投与により、IP_3の産生量はCont群よりET群において有意に上昇した。このことはETによりPhospholipaseCの活性化が起こることが示唆された。(2)蛍光顕微鏡とCLSMを用いることにより、ラット妊娠子宮筋において、細胞内Ca^<2+>と収縮張力の同時測定が実施でき、OXT刺激により、収縮に伴って細胞内Ca^<2+>の上昇が観察された。
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