1993 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病原細菌の食細胞内動態と抗体、補体の食殺菌への影響
Project/Area Number |
05807179
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
斎藤 和子 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (30008247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 千穂美 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (00147860)
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Keywords | 歯周病原菌 / 抗体価 / 多形核白血球 / 補体 / 食菌 / 補体レセプター |
Research Abstract |
1 歯周炎と抗体価:一般患者、および歯周治療科を訪れた若年性、急速進行性、成人性歯周炎患者のA.actinomycetemcomitans(Aa),P.gingivalis(Pg),P.intermedia(Pi)に対する抗体の測定を行い一般患者ではいづれの抗体もピーク年齢が20-30歳にあること、一般患者を対照とすると若年性歯周炎ではIgA,IgGの有意な上昇がA.aに対して認められた。急速進行性歯周囲炎ではいずれの菌に対しても抗体の上昇が認められず、成人性歯周炎ではPgに対するIgG抗体の上昇が、Aaに対するIgG,IaA抗体の上昇が認められた。 2 白血球と利用レセプター:ヒト多形核白血球がAa,Pg,F.nucleatum(Fn)を食菌する時の活性酸素産生に関与する補体レセプターを、抗ヒト補体レセプター抗体で調べた。CR1,およびCR3の関与が認められたが、CR3の関与のより大きいことを認めた。また食菌率、細胞内菌数への補体の関与はCR3のみであることを明らかにし、論文として投稿中である。またマウスによる実験系でも同様の結果を得た。 3 食細胞内細菌の動態について:(1)抗体価の高いマウスの系にて、Aaの場合は食菌には抗体より補体の影響が大きいこと食菌後も1-2時間の間で食べられた菌が殺菌されないことを明らかにした。またヒト血清にて検討中である。(2)食細胞内細菌の蛍光色素による細菌の動態については種々の蛍光色素acridine orange,DAPI KPH26を選びin vitroで細菌追跡を行った。Flow cytometryでは食菌数と蛍光量との関係が明確でなく明らかに出来なかったが、蛍光顕微鏡にて再挑戦している。
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