1993 Fiscal Year Annual Research Report
太陽光や近紫外光によりDNA中に生ずる未知のグアニン損傷の探索とその変異誘起能
Project/Area Number |
05807208
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
根岸 和雄 岡山大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (70116490)
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Keywords | 太陽光 / UVB / グアニン / UVA / 8-ヒドロキシデオキシグアノシン / M13mp2ファージ / DNA / 突然変異 |
Research Abstract |
1.太陽光や近紫外光により、DNA中のグアニンがどのように損傷を受けるかを調べるため、以前に我々が太陽光による生成を確認している8-ヒドロキシデオキシグアノシン(8-oxo-dG)の生成を解析した。DNAとして仔牛胸腺DNAを用いて単色光照射を行なったところ、DNAの呼吸に応じた8-oxo-dGの生成が観測された。一方、M13mp2ファージやその一本鎖DNAを用いて生成を調べると、波長特性は似ていたが、その生成量は100分の1以下であった。その理由について、現在検討中である。 2.太陽光によるグアニン損傷を解析するには、同様の作用を持つ人工光源の利用が必須の条件となる。そこで太陽光の中で最も変異原性や発癌性に寄与していると考えられているUVB領域の光がM13mp2ファージにどのような変異を引き起こすか検討した。その結果、まだ例数は少ないが、太陽光のようにGからCへの変異が特に多いという様な特異性は見られなかった。このことから太陽光の作用はUVBとUVAの共同作用によるのではないかと考えた。これを証明し、さらにグアニン損傷の解明を目指したい。
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