1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05807217
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
稲垣 美智子 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (40115209)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 真実子 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (50135092)
塚崎 恵子 金沢大学, 医療技術短期大学部, 講師 (20240236)
伴 真由美 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助手 (70242542)
須釜 淳子 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助手 (00203307)
真田 弘美 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (50143920)
|
Keywords | 褥創形成 / 体圧分布 / 体動 / ずれと摩擦 / 褥創予防 |
Research Abstract |
褥創好発する日常生活機能レベルの低下した老人を対象に,「ずれと摩擦」の要因の関与を検討する実験を行い,その結果を以下のように得た。 1.対象:石川県にある定員120名の特別養護老人ホームに入所している77才〜90才の老人8名。うち、既に褥創を有している老人は4名であった。8名の褥創形成予測スケールであるブレーデンスコアは23点満点中12〜17点である。 2.方法:対象に車椅子で1時間の座位を保持してもらい,その時間内の体圧分布の変動と体動の頻度を測定し,褥創形成している老人としていない老人の特徴を導き出した。各々の測定方法は,既有の体圧分布測定装置の使用と,測定者の観察である。データ処理は,本研究助成金によるコンピュータにより統計的処理を行った。 3.結果:褥創を形成していた老人は,形成していない老人より(1)褥創形成危険圧である32mmHgのかかる面積や,体圧が大きいこと,(2)部位によって最大体圧のかかる場所が,ずれる大きさが大きいこと(3)体動回数が,約3.5倍大きいこと,(4)部位をこきざみに移動させていることが,明らかになった。 4.結果より得られた示唆:車椅子に座位をとれる程度の身体機能レベルにある老人の褥創形成には,「ずれや摩擦」が,褥創形成に関与する大きな要因であることが示唆された。 なお,当該年度予定である健康人対象の体位変換時の「ずれと摩擦」現象の実験は順調に続行中である。
|
Research Products
(1 results)