1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05808036
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅見 泰司 東京大学, 工学部, 助教授 (10192949)
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Keywords | 住宅敷地 / 画地形状 / 土地利用 / 東京都世田谷区 / 形状指標 / 敷地面積 / 接道幅員 / 土地利用遷移 |
Research Abstract |
世田谷区における住宅地の一部(北沢地区)を対象地区として、その敷地を全てデータベース化し、その敷地の形状特性を分析した。この地区の戸建住宅は60%、集合住宅は23%、住商併用住宅は7%であった。これらの平均敷地面積はすべて統計的に有意な差があり、集合住宅、戸建住宅、住商併用住宅の順で敷地面積は小さくなる傾向が見られた。形状指標として円形度をとると、やはりすべて統計的に有意差が見られた。従って、戸建住宅、集合住宅、住商併用住宅の順で不整形度が高くなる傾向がある。土地利用遷移状況を調べると、円形度は元の土地利用の平均値よりも遷移先の土地利用の平均値に近い値を示すことが多い。敷地面積と敷地の頂点の数には正の有意な相関が見られた。敷地規模が小さく分割されるほど効率的な形状とする必要があり、長方形に近いことを示唆している。 敷地の接道条件も分析した。建築基準法では敷地は4m以上の道路に接することを義務づけられている。従って、4m未満の道路に接する敷地の方が、建物の建替を必要とすると思われる土地利用遷移が少ないことが予想される。しかし、分析してみると、4m以上の場合と4m未満の場合の土地利用遷移率はほとんど差がなかった。このことは建替が同法42条2項の例外規定を多用しているか、または確認申請をせずに行われている状況を示唆している。また、土地利用遷移パターンによって、敷地の接している道路の幅員に違いがあるかどうかを、ウィルコクソン検定で調べたが、総じて土地利用遷移の方向に影響を与えていないことが判明した。 土地利用による街区形状の分析も行った。その結果、街区規模は住商併用住宅が多い街区が小さい傾向があるものの、円形度は有意差が見られなかった。
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Research Products
(1 results)