1994 Fiscal Year Annual Research Report
低分子GTP結合蛋白ARFによる神経細胞機能の調節
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05808073
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
村山 俊彦 北海道大学, 薬学部, 助手 (90174317)
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Keywords | GTP結合蛋白 / ARF / 神経細胞 / コレラ毒素 |
Research Abstract |
PC12細胞にKC1脱分極刺激やATPなどの受容体刺激を加えると、細胞外からのCa流入が起こり,ノルアドレナリン(NA)分泌が促進される。前年度において,プロテインキナーゼCの活性化やcyclic AMPの増加がこの刺激-分泌連関を増強することを報告した。PC12細胞からのKC1やATPによるNA放出は,百日咳毒素(PTX)処理により細胞膜のGiやGoをADPリボシル化した場合にも対照群と同程度見られた。これに対しコレラ毒素(CTX)処理した場合には,二相性の作用が見られた。すなわちCTX処理後1-2時間ではNA分泌が促進されまた各刺激によるNA分泌もさらに亢進していたが,処理後24時間以降ではcyclic AMP含量が高いにもかかわらず,KC1やATP刺激によるNA分泌は対照群に比べ有意に減弱していた。そこでCTX感受性蛋白が分泌に関与していると推定しさらに検討した。 PC12細胞やKC1やATPで刺激した後,細胞をホモジナイズし遠心分離法により可溶性画分と粗細胞膜画分とに分画した。膜画分をCTX存在下で[^<32>P]NADとインキュベートすると分子量45kDaの膜蛋白がADPリボシル化されるが,KC1やATP刺激した膜画分では,対照群から得た膜画分に比べ[^<32>P]ADPリボシル化量が2倍以上に増加していた。またCTX自体の自己ADPリボシル化反応も増加していた。45kDa蛋白はGsのαサブユニットと同定されたが,イムノブロッテング法により測定した蛋白量には変化がなかった。この結果はCTXのADPリボシル化反応を促進させる細胞内蛋白として見いだされたARF(ADP-ribosylating factor)がKC1やATPで刺激した細胞の膜画分に多いことを示唆しており、低分子G蛋白ARFが神経細胞からの伝達物質放出になんらかの役割を果たしていることが推定される。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Michihisa THODA: "[3-H] Rolipram binding and phosphodiesterase activity in neuroblastoma N18TG-2 and glioma C6Bu-1." Neurosci.Lett.175. 89-91 (1994)
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[Publications] Yiroyuki HASEGAWA: "The monoamine content of the brain in the neurofilament-deficient quail, (the Quiver quail)." Biol.Pharm.Bull.17. 1053-1055 (1994)
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[Publications] Toshihiko MURAYAMA: "Effect of temperature and host factors on the activities of pertussis toxin and bordetella adenylate cyclase." Biochemistry. 33. 15293-15297 (1994)