1994 Fiscal Year Annual Research Report
mtDNA塩基配列にもとづく埋葬人骨の近縁関係の推定
Project/Area Number |
05835002
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小池 裕子 九州大学, 大学院・比較社会文化研究科, 教授 (40107462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 良之 九州大学, 大学院・比較社会文化研究科, 教授 (50128047)
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Keywords | ミトコンドリアDNA / 人骨 |
Research Abstract |
平成6年度は,DNA分析法の確立をめざし,次のことを行なった. (1)分析対象として,江戸時代などの比較的新しい時期の保存のよい埋葬人骨を用い,次のことを調べた. (2)DNA抽出法の検討:低温下での人骨の粉砕法,脱灰法,およびDNA回収法について検討した.また抽出したDNAをスメア-法で電気泳動し,残存塩基数がどの程度の長さであるかを調査したところ,100から200塩基のものが多かったが,時には200から500塩基の長さも残存していることがわかった.(小池) (3)PCR法の検討:古人骨から抽出したDNAは,塩基の変質や切断が起こっているので,primcrの位置や長さ,PCRの温度などの最適条件を検討した.D‐loop部位は二次構造を作りやすい配列をもつが多く,hot‐startをするなどの工夫が必要であった. (4)塩基配列法の検討:サイクルシーケンス法およびオートシーケンス法を検討した.PCR産物は精製が必要で,サイクルシーケンスを行えば,少量の鋳型DNAで良好な結果が得られた。
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