1994 Fiscal Year Annual Research Report
惑星流体におけるコヒーレント構造とソリトンの高次元化
Project/Area Number |
05836016
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Research Institution | Grant-in-Aid for Scientific Research (C) |
Principal Investigator |
川原 琢治 京都大学, 工学部, 教授 (60027373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤 定義 京都大学, 理学部, 助手 (10217458)
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Keywords | 惑星流体 / コヒーレント構造 / 高次元ソリトン / 弧立波解 / ロスビー波方程式 |
Research Abstract |
本研究では空間2次元の弧立渦解や弧立波解をもつ非線形長波方程式を取り上げ、高次元ソリトンの可能性およびソリトン方程式の高次元化に伴う可積分性の破れの問題などを考察した。2次元弧立波解を用いた数値実験による局在構造(局在ソリトン)の相互作用の検討、非線形ロスビー波方程式の安定性の理論解析および散逸性や不安定性を考慮した空間高次元の長波方程式に関連する問題の研究を行った。 得られた主な結果は以下のごとくである。 1.ペトビアシビリ方程式におけるスカラー型とベクトル型の非線形項と単極子型渦解と双極子型渦解の安定性との関係を数値計算によって調べた。スカラー非線形項が存在する場合には単極子型の渦解のみが解となることを示した。 2.非線形ロスビー波方程式の双極子型弧立渦解(モドン解)の相互作用と安定性を調べた。傾いて伝播するモドン解は進行方向によってその安定性を異にするが、渦糸対のモデルを拡張した多重極展開の方法によって傾斜モドンが構造不安定となることを理論的に示した。 3.空間2次元の非線形長波方程式であるサハロフ・グズネッツオフ方程式や正規化長波方程式に基づき、2次元局在ソリトンの可能性を検討した。この種の方程式に不安定性や散逸性などの非保存的効果が加わった形の非線形方程式が惑星流体のみならず液膜流や混相流における不安定波動あるいは多孔性媒質におけるマグマの運動などの近似方程式になっていることを多重スケール展開法によって明らかにした。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 荒木圭典: "モードン解の構造安定性" 京都大学数理解析研究所講究録. 830. 262-271 (1993)
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[Publications] Sho Hosoda: "Numerical solutions and pole expansion for perturbed Korteweg-de Vries equation" J.Phys.Soc.Japan. 63. 111-120 (1994)
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[Publications] Yukinaka Uchiyama: "A possible mechanism for frequency down-shift in nonlinear wave modulation" Wave Motion. 20. 99-110 (1994)
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[Publications] Keisuke Araki: "Stability of modon structure-Multipole expansion analysis" Applicable Analysis. (1995)
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[Publications] Takuji Kawahara: "Chaotic behavior of waves in two-phase system" Proc.IUTAM Symp.on Waves in Liquid/Gas and Liquid/Vapor Two-Phase Systems. (1995)
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[Publications] Takeshi Ooshida: "Steady pulse solutions to an RLW equation with instability and dissipation" 京都大学数理解析研究所講究録. (1995)
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[Publications] 川原琢治: "ソリトンからカオスへ-非線形発展方程式の世界-" 朝倉書店, 224 (1993)