1993 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波プラズマによる共役pi電子結合を有する半導電性高分子膜の開発に関する研究
Project/Area Number |
05854060
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
小林 高民 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (90225516)
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Keywords | 共役炭素結合 / 放電処理 / ポリ塩化ビニール / マイクロ波放電 / プラズマ / 高分子膜 / 半導電膜 |
Research Abstract |
本研究では、PVCやPANの優れた製膜性を保持しつつ、それらの膜表面に共役系をマイクロ波プラズマ処理により瞬時に形成させ半導電性膜の可能性について追及することを目的とする。自作のマイクロ波放電システムを用いて、種々のキャリヤ-ガスを放電させ、そのグロー内にPVC膜置いて、膜表面で脱HCL反応を生じさせた結果、膜表面に共役炭素結合が形成していることを、IR、ラマンスペクトルならびに蛍光測定より確認できた。この共役結合の生成は、放電処理時間とマイクロ波発生器からの距離に大きく依存することが明らかとなった。また、光を用いてPCV膜表面に共役結合を形成させる手法に比べて、本研究の方法は、きわめて短時間で共役結合を形成させることが可能であることが明らかになった。 この共役結合の形成過程を検討するために、放電時間、電圧、プラズマグローの圧力を変えて、プラズマ照射で得られた発光をマルチチャンネル測光により観測した結果、CHやC2フラッグメントに帰属できる反応活性種の検出に成功し、この結果から、PVC表面がプラズマ処理によって分解し、これらの反応活性種が生成していることが明らかになった。
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[Publications] 小林高民、熊谷英敏、藤井信行: "マイクロ波放電処理によるポリ塩化ビニル膜表面でのポリエン生成とその表面修飾" 日本化学会第65春季年会. 1. 149 (1993)
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[Publications] 小林高民、熊谷英敏、藤井信行: "マイクロ波放電プラズマ流れを利用したポリ塩化ビニル膜表面でのポリエン生成" 日本化学会関東支部、高分子学会北陸支部合同新潟地方大会講演要旨集. 96 (1993)
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[Publications] 小林高民、熊谷英敏、藤井信行: "マイクロ波放電プラズマ処理によるポリ塩化ビニル膜表面におけるポリエン生成" 膜シンポジウム93. 5. 109-112 (1993)