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1994 Fiscal Year Annual Research Report

フラーレン生成の伝熱による制御

Research Project

Project/Area Number 05855029
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

丸山 茂夫  東京大学, 工学部, 助教授 (90209700)

Keywordsフラーレン / 生成機構 / アーク放電 / 温度計測 / 温度履歴 / HPLC / 生成 / 炭素
Research Abstract

炭素原子60個がちょうどサッカーボールの形状に結合した分子C_<60'>,さらに炭素原子が60個以上の場合にも中空殻状の分子C_<70>やC_<76>が非常に安定であり,比較的簡単に量的な生成ができることが分かっており,これらの分子を総称してフラーレンと呼ぶ.フラーレンの量的生成方法はいわば偶然に発見されたものであり,その生成機構には依然として未知の部分が多い.そこで,アーク放電法による生成実験装置を製作して,フラーレンの生成条件を検討した.具体的には,一定雰囲気ガス中で炭素棒間でアーク放電加熱をすると一旦炭素原子が蒸発し,その凝縮過程でフラーレンが生成される.実験装置で回収したフラーレンをトルエンを用いたソックスレ-抽出によりススと分離し,その質量から収率を求めた.さらに,高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって,C_<60'>,C_<70'>,C_<76>等の分離を行い,それぞれの成分比を求めた.一連の生成実験によって,フラーレンの生成率に対する緩衝ガスの種類・圧力・流れ,放電電流,炭素棒の種類・寸法などの影響に関する基礎データを得た.この結果,緩衝ガスとしてヘリウムを用いてその圧力をおよそ550Torrとした場合に最もフラーレンの収率が高く,集めたススの17%程度となることが分かった.また,特に緩衝ガスのフラーレン生成に対する影響に着目して,熱電対によるチャンバー内の温度変化,HPLCを用いたチャンバー内の場所によるフラーレン収率の分布などの結果を得た.アーク放電法を用いた場合にフラーレンの収率がチャンバー内に分布を持つこと,さらにこの分布が緩衝ガスの圧力や流れに強く依存することなどから,この分布が緩衝ガスの自然対流及び強制対流の様相と強く関連していることが示唆された.

URL: 

Published: 1995-05-17   Modified: 2016-04-21  

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