1993 Fiscal Year Annual Research Report
金属アルコキシドを利用したセラミックスフォームの製造
Project/Area Number |
05855097
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
川崎 兼司 成蹊大学, 工学部・工業化学科, 助手 (80204709)
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Keywords | セラミックスフォーム / 膜 / アルコキシド / SrTiO_3 |
Research Abstract |
金属アルコキシドから得られたSrTiO_3微粒子を用いて調整したサスペンジョンに、ポリスチレンマイクロ球を添加し、濃縮して得られたスラリーを用いて形成した膜から、溶媒抽出によりポリスチレンマイクロ球を除去するポリマー溶出法により、球形気孔を有するセラミックスフォーム前駆体を得ることができた。このセラミックスフォーム前駆体は熱処理することにより、セラミックスフォームとなった。 上記の方法によって、セラミックスフォームを合成する場合、ポリスチレンマイクロ球だけに由来する気孔を有する、良好なセラミックスフォーム前駆体を得るためには、SrTiO_3微粒子サスペンジョンにバインダー(PVA)だけでなく、界面活性剤を添加し、SrTiO_3微粒子の分散性を向上させることが必要であった。今回の実験で検討した12種類の界面活性剤のうちでは、アデカコールp10-59(油性アルキルベンゼンスルホン酸塩)が最も良好な分散性及び成膜性の向上を示した。 気孔形成のために添加したポリスチレンマイクロ球は、ベンゼンによる抽出により100%膜中より除去することが出来た。 セラミックスフォーム前駆体の熱処理に伴う収縮率は、長さ方向で38%から33%、厚さ方向で33%から45%で、気孔率の増加に伴って増加する傾向がみられた。 セラミックスフォーム中の気孔率は、SrTiO_3微粒子サスペンジョンに添加するポリスチレンマイクロ球の添加量を変化させることにより制御することが可能であった。
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Research Products
(1 results)