1994 Fiscal Year Annual Research Report
31P-MRSのハムスター頬部実験腫瘍の増殖に伴う変化とリンパ節転移能の分析
Project/Area Number |
05857211
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
足利谷 美砂 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (70212496)
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Keywords | MRS / 顎顔面領域腫瘍 / ハムスター頬粘膜腫瘍 |
Research Abstract |
*本研究に関して、方法及び結果については以下の通りである。 <使用機種>動物用NMR装置:JEOL製JMN-GX270(静磁場強度6.3T) rf検出器:表面コイル型JEOL製NM-G27TSPWプローブ 表面コイルは直径10mm・5ターン 送受信兼用(新潟大学医学部脳研究所に設置) 使用核種:31P <使用動物>syrian golden hamster 30匹(8 週雄 100g) <方法及び結果> ハムスター30匹の内、5匹をコントロール群とし、15匹の頬粘膜にDMBAの0.5%アセトン溶液塗布、歯科用クレンザ-で擦過(藤田ら(1972)の方法・リンパ節転移率13%以下)、残りの10匹には本学口腔外科から分与された腫瘍株(大竹ら(1990)によって樹立・リンパ節転移率90%以上)を移植した。DMBAを塗布した15匹は全例で発癌傾向を示し、腫瘍体積は大きいもので約30mm^3、腫瘍株を移植した10匹中7匹は腫瘍が140〜300mm^3に増殖、内5匹で臨床的にリンパ節転移と思われるリンパ節の腫張が見られたMRSの測定に関しては腫瘍の体積が小さく腫瘍周辺組織からの信号混入が問題となったため、測定精度向上のためT.C.Ngら(1982)が報告し、大久保ら(1990)が改良したファラデーシールドをハムスター頬粘膜腫瘍用に種々の大きさのものを作成、同時に頬のうを裏返し固定するために、歯科用材料を利用し固定器具を作成した。結果だが、コントロール群測定開始直後にMRS装置の故障に見舞われ、装置の修繕終了まで測定の延期を強いられる事となったため、残念ながら現在当初の予定期間内にデータを得る事ができずに至っている。ハムスター頬部実験腫瘍については常時測定可能な体制となっており、今後装置修繕終了直後から測定を開始し、その結果を学会で報告する予定である。(尚、購入したパーソナルコンピュータはデータの処理・分析に使用中。)
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