2005 Fiscal Year Annual Research Report
多糖誘導体からなる次世代型のクロマト用キラル充填剤の開発
Project/Area Number |
05F05132
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岡本 佳男 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHEN Xiaoming 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 多糖誘導体 / 光学分割 / キラル固定相 / 充填剤 / フェニルカルバメート / ラジカル重合 / 高速液体クロマトグラフィー |
Research Abstract |
天然の高分子であるセルロースから高い光学分割能を有する誘導体を合成し、その分割能を低下させることなくシリカゲルに化学結合させることにより耐溶剤性にすぐれた高速液体クロマト用の充填剤の開発することを目的として以下の研究を行った。 セルロースの6位の水酸基を保護した後に、2および3位の水酸基を3,5-ジメチルフェニルカルバメート化し、その後6位を水酸基にもどし、さらに重合性基を有するイソシアナート、たとえば3-メタクロイルオキシプロピルイソシアナート、で処理して6位の水酸基の10〜30%をカルバメート化した。さらに、残存する水酸基は過剰の3,5-ジメチルフェニルカルバメートと反応させて誘導体化した。得られた重合性のセルロース誘導体は、重合性基を有するシリカゲルにコートし、その光学分割能を評価した後に、種々のビニルモノマー、たとえばイソプレン、2,3-ジメチルブタジエン、1,5-ヘキサジエンとシリカゲル上でラジカル共重合させることにより固定化した。固定化の効率は、シリカゲル上の重合性基、セルロースに導入した重合性基の量、ビニルモノマーの種類と量、重合温度などの影響を受け、重合性基およびビニルモノマーの量が多ければ効率よく固定化できたが、その分固定相の光学分割能が低下する傾向が認められた。ビニルモノマーとしては、2,3-ジメチルブタジエンが重合性と取扱やすさの点ですぐれているが、1,5-ヘキサジエンも光学分割能の低下をあまりもたらさずにセルロース誘導体を固定化できることがわかった。 また、上述の重合性基を有する多糖誘導体から球状のビーズを作成し、さらにビニルモノマーとのラジカル共重合により架橋させることにより、負荷量の大きな充填剤を調製することに成功した。この充填剤は分取用に用いることができる。
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Research Products
(2 results)