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2006 Fiscal Year Annual Research Report

自由飛行におけるスズメガの飛行制御システムの研究

Research Project

Project/Area Number 05F05346
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

神崎 亮平  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 王 浩  東京大学, 先端科学技術研究センター, 外国人特別研究員
Keywordsスズメガ / 形状計測 / 構造光 / 高速度カメラ / 羽ばたき / テレメトリ / EMG
Research Abstract

前年度までに構築した,構造光投影による光学的な形状計測系と,テレメトリによる飛翔筋電位の遠隔計測系を組み合わせて,自由飛行でのエビガラスズメ(Agrius convolvuli)の羽ばたき飛行の計測を実施した.50x50x60cmのアリーナを設定し,メスから抽出した性フェロモンを流すことで,高速度カメラの視野内へ飛行を誘導した.飛翔筋は,翅の打ちおろし筋である背縦走筋(Dorsal longitudinal muscle : DLM),打ち上げ筋である背腹筋(Dorso-ventral muscle : DVM),そして翅を後方へ引きつける第三翅底骨筋(3rd Axillary muscle : 3AXM)より行った.羽ばたき運動では,打ち上げの頂点の位置の変化は少ないのに対して,打ち下げの最下点の位置が大きく変化することが知られている.本研究での光学的な計測の結果,最下点の位置が羽ばたき振幅に依存して大きく変化することが観察された.この最下点の位置を羽ばたき振幅の指標とし,対応する飛翔筋活動との関係を解析した.その結果,翅打ち下ろし筋であるDLMの活動周期(羽ばたき周期とみなせる)に対する翅打ち上げ筋DVMの活動の時間遅れと強い相関を示すことがわかった.一方,羽ばたき運動には,上下運動だけでなく,前後への運動も含まれる.羽ばたきの最下点における翅の前進位置をdeviation angleとして計算したところ,これは3AXMのDLMに対する活動遅れに依存して変化することが分かった.従来の羽ばたき飛行の空気力学的な解析の結果から,打ち下ろしから打ち上げに移る過程での翅の運動が,飛行制御に重要な役割を果たすことが分かっている.今回飛翔筋活動との相関が見られた翅の運動は,それぞれ羽ばたき振幅と羽ばたき面を決定するのに重要なパラメータであることから,これらの飛翔筋活動が羽ばたき運動を変化させ,飛行制御に積極的な役割を果たしていることが示唆された.

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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