2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05447
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山崎 真巳 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SIRIKANTARAMAS Supaart 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 外国人特別研究員
|
Keywords | カンプトテシン / チャボイナモリ / 輸送 / 蓄積 / 生産制御 / トランスポーター / RNAi / アルカロイド |
Research Abstract |
抗がん剤原料として重要なカンプトテシンを高生産するアカネ科チャボイナモリの毛状根においては、カンプトテシンが液胞内で生合成された後に細胞外へと分泌されると推測されるが、そのメカニズムは不明である。本研究では、チャボイナモリ毛状根におけるアルカロイドの輸送・分泌メカニズムの詳細を明らかにし、得られる知見を遺伝子工学による代謝エンジニアリングに応用することを目的として以下の研究を行った。 まず、アルカロイド生産毛状根に特異的な遺伝子をPCR-select subtraction法によりプロファイリングした。得られた毛状根特異的cDNA断片の塩基配列を決定し、BLAST検索によりトランスポーターホモログをコードする断片を選抜した。さらにこれらの配列を元に、5'-RACEおよび3'-RACE法により全長cDNAをクローニングした。また、これとは別に毛状根から全長cDNAライブラリーを作製し、20,000クローンの末端塩基配列を決定してESTライブラリーを構築した。このライブラリーのBLAST検索によりトランスポーター様cDNAを選抜した。これらの毛状根で発現するトランスポーター様遺伝子について、チャボイナモリ毛状根におけるRNAi法による遺伝子抑制系を構築した。また、チャボイナモリ、タバコ、酵母などにおけるトランスポーター様遺伝子の過剰発現系を構築した。次年度はこれらの形質転換細胞および組織を用いてアルカロイドの蓄積・分泌を研究する。 また、チャボイナモリ毛状根に各種トランスポーターの阻害剤添加により、毛状根からのアルカロイド分泌量の変化を調べた。その結果、毛状根から培地へのアルカロイド分泌にATPが必須であることが明らかになった。
|