2005 Fiscal Year Annual Research Report
表明選好法における回答者の意思決定メカニズムの解明と生態系評価への適用
Project/Area Number |
05J00468
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
三谷 羊平 早稲田大学, 経済学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 表明選好法 / 実験経済学 / 離散選択モデル / 選好の多様性 / 選好形成 / 仮想バイアス / 自然再生 / 絶滅危惧種 |
Research Abstract |
(1)最新文献のサーベイ 表明選好法における回答者の意思決定行動をモデル化する離散選択モデル(discrete choice models)の最新の動向をa)IIA仮定の緩和;b)選好の多様性の把握;という独自の視点から整理し、サーベイ論文としてまとめた(三谷・栗山・庄子、2005)。 (2)環境評価研究 霞ヶ浦に生息する絶滅危惧種アサザを対象とした環境評価研究を実施した。特に、ランダムパラメータロジットモデルを用いて人々の選好が多様であることを示し、Mitani and Kuriyama (2005) "Measuring the Value of the Vegetation Restoration : Capturing Preference Heterogeneity"を執筆した。この論文をEuropean Association of Environmental and Resource Economics Annual Conference (International University Bremen,ドイツ、査読付国際学会)及び日本経済学会秋季大会(中央大学)で報告した。また、生態学的な情報提供が人々の選好形成にどのような影響を与えるかに注目した研究を行い、三谷・栗山(2005)として発表した。この論文を環境科学会(名古屋大学)で報告した。 (3)経済実験研究 経済的なインセンティブをコントロールした被験者実験(経済実験)を実施し、環境財に対する内在的な選好(真の支払意志額)と実際に支払う額との関係を分析した。特に、仮想バイアスに関係した分析で実際支払にもバイアスが存在することを示し、Mitani and Kuriyama (2005)を執筆した。この論文を環境経済政策学会(早稲田大学)、実験経済学コンファレンス(信州大学)、21COE-GLOPE北京コンファレンス(Renmin Univ.)などで報告した。
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