2006 Fiscal Year Annual Research Report
密度汎関数法による荷電高分子のシミュレーション(メゾスケールにむけて)
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05J04541
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
林 叔克 東北学院大学, 教養学部, 特別研究員(PD) (00611641)
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Keywords | 生物物理 / 環境適応 |
Research Abstract |
本研究の目的は、生物の環境適応を様々な観点から明らかにすることである。 1.自発的な集団行動 2.環境からの刺激を複合的に組み合わせたときの応答 3.刻々と変化する環境中での自らの動きの適応 それぞれの観点ごとにモデル生物として、 1.ゾウリムシ 2.ゾウリムシ、ボルボックス 3.ドジョウ 1のゾウリムシの実験に関しては、集団行動に焦点をあて自発的に集合する過程を明らかにした。また集合体が崩壊する過程の存在することが実験結果から明らかになり、そのメカニズムとしてゾウリムシのターン数と速度の制御機構モデルを提唱した。 2のボルボックスの実験に関しては、走光性と走電性を組み合わせた実験を行った。走性のベクトルを合成し応答することが明らかになり、また走行性と走電性の符号の逆転に相関がみられる実験結果が得られた。現在、拡散方程式をベースにしたモデルを構築中である。 2のゾウリムシの実験に関しては、交流電場という環境の中で温度勾配をかけたときに走熱性の発現のしかたを実験している。 3のドジョウの実験に関しては、格子状に作られた釘の中での動きを定量化した。格子間隔によってドジョウの運動の軌跡を離散化した結果、ドジョウ固有の周期が見つかった。格子中という新たな環境の中でも、規則正しい運動を行う様子が定量化できた。この固有の周期がドジョウのどういった性質によるものなのか、格子の種類をかえて実験を行っている。
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