2005 Fiscal Year Annual Research Report
噴射により導入した縦渦と衝撃波の干渉による超音速混合促進
Project/Area Number |
05J04966
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小池 俊輔 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 流体工学 / 航空宇宙工学 / 粒子画像計測法 / 縦渦 / 超音速混合 |
Research Abstract |
本研究では,超音速混合促進技術の開発を目的とし,噴射によって導入した縦渦と衝撃波の干渉現象および,その結果としてあらわれる混合効率,推力損失の評価をおこなうことを目的としている.本目的達成のため,本年度は噴射によって形成される縦渦の詳細な情報を取得した.具体的には以下のとおりである. 1. 1軸低角(15度)噴射下流部の縦渦特性の解明 主流に対して低角度(15度)で音速噴射を行い,その下流部で形成される縦渦の特性解明を試みた.より簡便に,縦渦の位置,形状を把握するために,気流中に混入させた粒子からの散乱光の撮影を行なった.この結果より,散乱光画像における局所的な低輝度値をとる領域と,粒子画像計測法(PIV)により得られた速度分布から求まる渦度の高値領域の位置,形状が,良く一致することを示した.加えて,散乱光画像を複数の断面で取得することで,低角噴射下流部に形成される縦渦の流れ方向の位置と,上昇位置の関係が,指数関数で近似されることを示した. 2. 超音速流中への2軸噴射下流部の縦渦特性の解明 1に加えて,2軸噴射下流部に形成される縦渦の特性把握もあわせて行なった.PIVを行なうことにより,同一流量,同一動圧比で噴射を行なった場合,噴射角度が小さいほど,二つの噴流間に形成される縦渦による高渦度領域が下流部まで存在することが示された.この結果を確認することを目的として,オイルフロー計測を行なったところ,噴射角度が低いオイルフロー上では,噴射孔の間にストリークラインを確認できるものの,噴射角度が高い噴射では,ストリークのラインが確認できず,噴射孔間を主流がながれていないことが示された.この結果はPIVの結果と矛盾しないことから,PIVによる計測結果の妥当性が示された.
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