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2005 Fiscal Year Annual Research Report

汽水湖沼の堆積学的研究に基づく完新世気候変動と人間活動イベントの検出

Research Project

Project/Area Number 05J06802
Research InstitutionShimane University

Principal Investigator

山田 和芳  島根大学, 汽水域研究センター, 特別研究員(PD)

Keywords気候変動 / 汽水湖 / 宍道湖 / 完新世 / 富栄養化 / アジアモンスーン / 堆積学
Research Abstract

本研究は,山陰地方の汽水湖沼堆積物を用いて,完新世における自然環境変動の検出と人間活動史との関連を解明することを目的とするものである.初年度となる平成17年度は,研究のバックグラウンドとなるこれまでの研究の背景・動向について,既発表論文の汽水湖沼の古気候学的研究に関する総括レビューをこれまでの自身の研究成果とともに地質学雑誌(山田・福澤,2005)にまとめることができた.
調査研究としては,初年度ということで,おもにコアリングおよび既採サンプルの機器分析を重点的に行ない,次年度以降の研究成果発表のためのデータ取得に重きをおいた.
コアリングは,島根県隠岐島男池・女池(10月),中海・宍道湖(9月・10月)において行なった.隠岐島男池・女池堆積物からは,縞状堆積物が認められ1年単位での環境変動の復元の可能性が高くなった.一方,中海・宍道湖ではショートコアを採取して20世紀の環境変動を人間活動と絡めて検討した.その結果,富栄養化が少なくとも1960年には生じていていること,本庄工区の近年の底質環境は改善されつつあることの新知見を得ることができた.現在,どちらの研究についても論文化にむけて投稿準備中である.
既採サンプル分析では,宍道湖・神西湖コア試料の環境磁気・無機化学分析,同位体分析を島根大学,首都大学東京,海洋研究開発機構にて行なってきた.神西湖コアについては江戸時代以降の洪水イベントを検出することに成功し,その成果を地理学評論に投稿するに至っている.宍道湖コアでは,完新世中期にグローバルな気候寒冷化と関連する冬季モンスーンの強化する時期を推定できた.この成果は,今夏国際学会で講演するばかりでなく,国際誌に投稿するよう準備している.

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] レス・湖沼堆積物からみたアジアモンスーン変動と氷期-間氷期サイクルの関係2005

    • Author(s)
      山田 和芳
    • Journal Title

      地質学雑誌 111・11

      Pages: 679-692

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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