• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2005 Fiscal Year Annual Research Report

1分子FRETによるATP合成酵素のエネルギー変換機構の解明

Research Project

Project/Area Number 05J08660
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

税田 英一郎  東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 特別研究員(DC1)

Keywords1分子FRET
Research Abstract

FoF1-ATP合成酵素はFoとF1の2つの回転モーターが回転子(γεcサブユニット複合体)で連結された形をしており、回転子の回転方向を変化させることによりATPの合成/分解両方の反応を行うことができる。しかし酵素自体と基質(ATP、ADP、Pi)をすべて含めて考えたとき、これらの両方向の反応のエネルギープロファイルはまったく同じというわけではないことが近年の研究から示唆されている。つまりATP合成時とATP分解時とでは、単に回転子の回転方向が逆であるというだけでなく、εサブユニットが異なる構造をとることが知られており、この構造変化がFoF1-ATP合成酵素のエネルギー変換機構にとって重要な役割を果たしていると考えられる。
そこでこの酵素1分子のATP合成/分解の活性をコントロールし、同時にεの構造変化をリアルタイムで検出する観察系を構築し、酵素の機能とεの構造状態の相関を明らかにすることを試みた。この酵素の活性のコントロールは、回転子に固定した磁気ビーズの回転を磁気ピンセットにより制御することにより行い、εの構造変化はこのサブユニットにラベルした2種の蛍光色素の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を利用して検出することで行った。
まず蛍光ラベルしたεサブユニットが本来の機能を有することを確認した。つぎに1分子FRET観察の光学系にビーズの回転検出光学系を組み合わせ、このことが1分子蛍光検出の感度にほとんど影響を与えないことを確認した。最後に磁気ピンセットによるビーズの回転制御系を付け加えることにより、回転子の回転検出と回転制御およびεの構造変化検出すべてを同時にリアルタイムで行うことを達成した。この系を用いた観察により、回転子の回転方向の変化によりεが構造変化することが示唆された。

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi