• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2005 Fiscal Year Annual Research Report

近代日本の資本制漁業成立期における「遠洋漁業型水産教育」の展開に関する歴史的研究

Research Project

Project/Area Number 05J08846
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

佐々木 貴文  北海道大学, 大学院・教育学研究科, 特別研究員(DC2)

Keywords水産教育 / 府県水産講習所 / 農商務省 / 遠洋漁業 / 遠洋漁業奨励法 / 職業資格 / 資本制漁業
Research Abstract

本年度は,基礎資料の蒐集に重点をおき活動をおこなった.国立公文書館での『公文類聚』ならびに『認定指定雑載』(農商務省からの移管文書)を対象とした調査や,国立国会図書館における関係資料の調査を実施した.また並行して,各地の公文書館・博物館などで,県の『公報』や各種公文書等を蒐集した.
一連の作業で得た一次資料をもとに,近代日本の「資本制漁業発達期」において,遠洋漁業を奨励しようとする水産政策とのかかわりで漁業従事者がいかにして養成されようとしたのかを,長崎県水産講習所の事例から描くことに取り組んだ.その結果,開設当初は「遠洋漁業奨励法」にもとづいて遠洋漁船乗組員を養成しようとした長崎県水産講習所であったけれども,水産教育への地域住民の理解が十分でなかったことや,農商務省の遠洋漁業奨励策の分散化をうけ,「遠洋漁業奨励法」とのかかわりで遠洋漁船乗組員を養成することはなかった.しかし,長崎県水産講習所はその後,資格付与機関としての性格を底流に保持することで,以西底曳網漁業の発展を機船乗組員の養成という側面で支えた.このことは,近代日本の漁業従事者養成制度に,漁船乗組員資格の付与機能が須要な要件として附帯されていたことを示している.
上記の研究成果は,「近代日本の資本制漁業発達期における長崎県水産講習所の展開-「遠洋漁業型水産教育機関」から「地域漁業型水産教育機関」へ-」として,日本産業教育学会第46回大会(2005年10月)において報告した.この後,発表内容を論文「近代日本の資本制漁業発達期における長崎県水産講習所の漁業従事者養成」としてまとめたうえで,漁業経済学会が印行する『漁業経済研究』に投稿した結果,受理され現在印刷中(発行月および頁未定)となっている.

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi