1994 Fiscal Year Annual Research Report
帰国中国人留学生の比較追跡調査による留学生教育の改善と展望に関わる研究
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06041011
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
遠藤 誉 筑波大学, 物理工学系(留学生センター), 教授 (30092620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 宏 上海語言大学, 日語系, 教授
顧 明耀 西安交通大学, 人文学院, 教授
李 賛東 北京農薬大学, 生物学院, 教授
李 健保 清華大学, 材料科学与工程系, 教授
賈 修義 東北師範大学, 赴日予備学校, 校長(学長)
白土 悟 九州大学, 留学生センター, 助教授 (60154374)
田畑 佳則 広島大学, 留学生センター, 助教授 (10155228)
大東 祥孝 京都大学, 留学生センター, 教授 (90169053)
丸井 英二 東京大学, 留学生センター, 教授 (30111545)
米山 道男 北海道大学, 留学生センター, 教授 (90006312)
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Keywords | 中国留学服務中心 / 双向選択 / 就職率 / 学位の評価 / 欧美同学会 / 日本留学帰国者の会 / 帰国率 / 人材確保 |
Research Abstract |
1.中国側の要請により外事権を持つ国際学術研究の窓口が検討され、中国側の事情により社会科学院と決定。 2.アンケート表作成に先立って、面談を含む現地予備調査を行なったが、以下のことが明らかとなった。 (1)中国留学服務中心では何らかのdiplomaを持ち帰った元留学生に就職紹介を行なっているが(双向選択)、中国側が提供する最良条件と帰国留学生の要望の間には大きなギャップがあり、ミスマッチ現象が見られる。 (2)欧米からの帰国留学生・学者が作る欧美同学会は古くから活躍しているが、日本留学帰国者の会は地域性のもの以外は発足したばかり。学位に対する評価には大きな差は見られないが、欧米に対する好印象に比し、日本にはあまり良い印象を持っていない者が多い。但し国費・公費は好印象を持っており、帰国後も大学・研究所等、出国前の職場が保証され社会的地位も高い。私費は民間企業に行き傾向。自分で会社を興す場合も。日系企業への就職率は欧米系企業への就職率より低い。就学生の就職率はよくない。留学効果の分析が必要。 (3)欧米留学で帰国しているのは主に国費で、私費の中国人元留学生の帰国率の低さがアメリカでも問題になっており(約5万人)、NAFSAではその本格的な調査を開始。中国の改革開放には人材の確保は焦眉の急で、中国も独自に調査する模様。本研究では日本にいる中国人元留学生はもとより、アメリカでの調査が不可欠。 (4)種々の分野で帰国留学生が活躍しているが、日本も含めた世界各国の中国進出に伴う企業間のトラブル解消等の法律事務所へのニーズが高く、相手国の法律を知っている帰国留学生の活躍が特に目立った。 3.以上の客観的考察・分析を可能ならしめるアンケート表を日本語と中国語で作成、社会科学院に批准依頼。 4.アンケート調査を行なう対象者(欧米及び日本留学帰国元留学生)の名簿整備のための調査を行なった。
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