1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06041033
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
加賀谷 良平 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (70014511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
J C.Roux Stellenbosch大学, 文学部, 教授
TRAILL A. Witwatersrand大学, 文学部, 教授
尾関 修治 中部大学, 国際関係学部, 助教授 (60194552)
湯川 恭敏 東京大学, 文学部, 教授 (20011299)
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Keywords | ナミビア / ボツワナ / 記述言語学 / 比較言語学 / 語彙 / 文法 / 音韻 / 音調 |
Research Abstract |
今年度は、ナミビア国、ボツワナ国内の諸言語の厳密な言語学的分析を行い、またそれを基にしての記述言語学・比較言語学的調査を行った。調査した言語はナミビア国ではダマラ語、クワンビ語、スビヤ語、ンドンガ語、クワニヤマ語、ヘレロ語、ボツワナ国ではカランガ語、ツワナ語ハボロネ方言、南アフリカ国ではズールー語ダ-バン方言、ピーターマリッツバーグ方言等である。これらの調査言語のうち、クワンビ語、スビヤ語、ンドンガ語等はこれまでにほとんど調査されていない言語であり、その資料は国際的にも期待されている。また、ダマラ語では音調システムに関して新たな知見が得られた。ズールー語に関しては、その音調を左右する特殊子音に関して引き続き補充調査をした。 具体的な調査内容は、各言語ともに約2000語の語彙調査から始めて、音韻、音調、文法など、その言語の全体像を解明するための総合調査である。これらは全てその言語の優れた話し手に直接面談を行い、聞き取り調査を通じて行われた。必要に応じて、複数の話し手とも面談し調査した。これらの調査を通じ、これまでの諸外国の研究も含めて、部分的な記述しかなされてこなかったナミビア北部のバントゥ諸語の調査研究、コイサン諸語に属するダマラ語の調査研究に新たな知見がえられたものと確信する。また、ヘレロ語は、これまでのバントゥ諸語研究では一言語一グループという極めて特殊に分類されてきたが、これについても新たな分類の手掛かりが得られたものと確信する。 これらの成果は、「アジア・アフリカ言語文化研究」(AA研)、「アジア・アフリカ文法研究」(AA研)、東京大学言語学論集(東大)などの定期刊行物、日本言語学会、日本アフリカ学会などの学会研究発表会を通じて発表する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 加賀谷,良平: "ズールー語のデプレッサー子音と音調" アジア・アフリカ言語文化研究. 53. (1996)
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[Publications] 加賀谷,良平: "ダマラ語の音調分析;トーンとレジスター" アジア・アフリカ言語文化研究. 53. (1996)
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[Publications] 湯川,恭敏: "ズールー語動詞アクセント試論" アジア・アフリカ文法研究. 24. (1996)
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[Publications] 湯川,恭敏: "ペディ語動詞アクセント試論" アジア・アフリカ文法研究. 24. (1996)
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[Publications] 湯川,恭敏: "ツワナ語動詞アクセント試論" 東京大学言語学論集. 15. (1996)
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[Publications] 尾関修治: "ズールー語動詞の態について(2)" 中部大学国際関係学部紀要. 16. (1996)