1995 Fiscal Year Annual Research Report
中国上海市における加速的近代化政策の改善に関する政策科学的研究
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06041102
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
小林 秀徳 中央大学, 総合政策学部, 教授 (60119360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
談 敏 上海財経大学, 教授
潘 洪萓 上海財経大学, 教授
王 恵玲 上海財経大学, 経貿外語系, 教授
富山 慶典 群馬大学, 社会情報学部, 助教授 (50207627)
小野 宏哉 麗澤大学, 国際経済学部, 助教授 (70185643)
リード スティーブン 中央大学, 総合政策学部, 教授 (10256018)
宮川 公男 麗澤大学, 国際経済学部, 教授 (60017473)
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Keywords | 政策科学 / システムダイナミックス / シミュレーション / フィードバック / 分析情報 / 予測 / 政策提言 / プレゼンテーション |
Research Abstract |
前年にひきつづき上海のSDモデリングをおこない、モデルのさらなる現実化に成果を得た。同モデルを用いた次のステップである政策シミュレーションのための改善点のリストアップ作業を展開し、そのインプリケーションを現地企業の現場へのフィードバックを通して検討した。政策改善に関する実行可能性の検討のために、上海市の政策プロセスについて現地における観察と実験を継続中である。予測結果とともに政策提言を担当者とのディスカッションをもとに組み立て、年度末において現地の研究者・実務家に対してプレゼンテーションを行った。 SDモデリングは、上海の社会経済システムのモデルとして、予測性能よりも構造的説明の説得力に強調点をおいているため、現地において活動中の、政策関係者、経営者、実務家、のそれぞれにわたって、中国人と日本人の双方からのフィードバックを必要としている。そのため、インタヴュー・ヒアリング、ディスカッションのすべてをシステマティックに構成することを本年度の主眼とし、ある程度成功することができた。 現地企業の行動に関する社会科学的調査も並行してすすめているが、当初の計画にはもられていないこの方面での展開が今後の課題となるものと思われる。企業人は分析情報を必要としており、政策科学は現実の改善に資する目的をもっていることから、本年度の調査活動は、この意味での政策科学の実践をある程度はたしたものと思われる。 提言のプレゼンテ-ショは年度末になったため、フィードバックは平成8年度の調査によって確認することになるが、おおむね、ドラスティックな提言以外は好感をもって迎えられている。
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[Publications] 小林秀徳: "上海ダイナミックス" 総合政策研究. 3 (未定). (1996)
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[Publications] 小林秀徳・王恵玲編: "上海ダイナミックス" 藝神出版社, 250 (1996)