1994 Fiscal Year Annual Research Report
タイ国塩性土壌地帯におけるポルダーシステム導入の生態工学的研究
Project/Area Number |
06041104
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
穴瀬 真 東京農業大学, 農学部, 教授 (80015619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SOMSRI Aruni タイ国土地開発局, 課長
成岡 市 東京農業大学, 農学部, 講師 (70211448)
筒木 潔 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (80180024)
後藤 逸男 東京農業大学, 農学部, 助教授 (60130308)
沖 陽子 岡山大学, 農学部, 助教授 (30127550)
佐々木 寧 埼玉大学, 教養部, 教授 (90162388)
足立 忠司 岡山大学, 農学部, 教授 (20012007)
長野 敏英 東京農業大学, 農学部, 教授 (10012006)
中村 武久 東京農業大学, 農学部, 教授 (60078136)
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Keywords | タイ国 / ポルダー(輪中) / 塩類集積 / 持続的生物生産 / 植生群落 / 土壌改良 / 生態工学 / 土壌浸食 |
Research Abstract |
タイ国土地開発局(LDD)および現地コンケン大学とともにポルダー(輪中)試験適地の探索を行い、気球による選定地域の空中写真撮影を行い、地形と植生分布の調査を行った。LDDが従前から進めていたピエゾメータによる地下水調査を継続し、地下水動態を検討し、降雨特性もあわせて分析した。 試験地に重機を導入し、ポルダー堤体の構築、承水路・排水路掘削を行い、同時に観測小屋、ポンプステーション、ダック小屋の建設も行った。造成したポルダーは3基(1600m^2,1100m^2,3200m^2)であった。 このポルダーを基軸として、高畝試験区の造成、植生踏査、有効/有用雑草の選別、耐塩性、耐早性試験、有効/有用雑草の繁殖力判定試験、土壌断面調査、土壌の物理化学性調査、水の化学的分析、塩分濃度などの調査、堤体法面の植栽、土壌侵食防止の試験など広範囲にわたり研究を展開した。 現在、作物の植栽試験等を継続し、各種観測・測定データを分析中である。また、ポルダー地区での耐性植物/作物栽培、小動物飼育、養魚などを組み合わせたマルチ生物生産方式確立のための基礎研究が重要視された。 なお、日本国調査グループがカウンターパートを交えて現地滞在している場合の研究体制と、その後観測・測定などを継続する場合の体制は自ずと異なり、研究者間の連携および諸作業の継続性が本研究運営上の最大の要点であることも論議された。
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