1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06041115
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Research Institution | National Laboratory for High Energy Physics |
Principal Investigator |
田中 万博 高エネルギー物理学研究所, 物理, 助手 (90171743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永江 知文 東大原子核研究所, 中間エネルギー部, 助手 (50198298)
木村 喜久雄 長崎総合科学大学, 電気工学科, 教授 (60108636)
森信 俊平 九大理, 物理, 教授 (50016078)
村上 哲也 京大理, 物理, 助手 (50219896)
庄司 善彦 高エネルギー物理学研究所, 加速器, 助手 (90196585)
佐藤 皓 高エネルギー物理学研究所, 加速器, 助教授 (80100816)
沼尻 正晴 高エネルギー物理学研究所, 放管, 助手 (20189385)
三浦 太一 高エネルギー物理学研究所, 放管, 助手 (80209717)
野海 博之 高エネルギー物理学研究所, 物理, 助手 (10222192)
家入 正治 高エネルギー物理学研究所, 物理, 助手 (50192472)
千葉 順成 高エネルギー物理学研究所, 物理, 助教授 (50126124)
高崎 稔 高エネルギー物理学研究所, 物理, 助教授 (70044782)
中井 浩二 高エネルギー物理学研究所, 物理, 教授 (40028155)
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Keywords | 高エネルギー重イオン / 核ビーム輸送 / 入射核破砕反応 / 核破砕片検出器 / ブラ-グ・カーブ・カウンター / 超高感度ビームモニター / クーロン分離 |
Research Abstract |
世界の高エネルギー核ビームを用いて研究を行っている施設にわが国より研究者を派遣し、核ビーム用ビームモニター及び強度測定方法について資料を収集した。特にモニターについては、重点的に図面等の入手に努めた。特に注目した核破砕片によるビーム強度測定器は、一台を試作し、九州大学のタンデム加速器における低エネルギー核ビームを用いた性能試験を実施した。我々はまた、核ビーム輸送と核ビーム加速、及び核ビームを用いた実験との間の密接な関連に鑑み、単に輸送だけのためのモニターではなく、特定の核ビームを用いた実験のために必要とされる超高感度モニター、及び核加速器からの取り出しビームを測定し、直ちに加速器系にフィードバックを与えて安定な取り出し運転を実現するためのモニターなどについても情報を収集した。 初年度の調査における反省点としては、当初我々は核ビーム輸送のみに的をしぼった狭い範囲の調査を予定していたが、調査が進につれて実験を含む加速器システム全体の中での核ビーム輸送とうい視点でビームラインを捉えなければならない事を痛感した。この事は、実は我々がKEK-PSなどのビームラインの運転を通じて常々実感していた事でもあった。すなわちビームラインシステムは、加速器からのビームを実験場所まで単に輸送するといった受動的な存在ではなく、加速器と実験を有機的に結びつけてゆく非常に能動的な存在なのである。またそうでなくては、加速器の性能をより改善し、より高度な物理実験を実施する事はできない。結局、我々の調査は核ビーム加速から核ビームを用いた実験プログラムまでを含む比較的に広範囲なものとなり、当初予定していた調査スケジュールではかなり時間的に過密なものとなった。この事が最も大きな反省点である。これらの点は来年度の調査に十分反映させてゆきたいと考えている。
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