1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06044008
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
笠原 正典 北海道大学, 医学部, 助教授 (30241318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PASQUIER Lou スイス, バーゼル免疫学研究所, 永世研究員
KLAIN Jan ドイツ連邦共和国, マックス・プランク生物学研究所, 教授
FLAJNIK Mart 米国マイアミ大学, 医学部, 准教授
石橋 輝雄 北海道大学, 医学部, 教授 (60001872)
佐藤 啓介 旭川医科大学, 助手 (10250549)
片桐 一 旭川医科大学, 教授 (10041823)
永田 三郎 日本女子大学, 理学部, 助教授 (00164434)
栃内 新 北海道大学, 理学部, 助教授 (20111148)
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Keywords | 主要組織適合遺伝子複合体 / 分子進化 / プロテアソーム / 無顎類 |
Research Abstract |
本研究では、1)下等脊椎動物からMHC(主要組織適合遺伝子複合体)遺伝子をクローニングすることにより、MHC遺伝子の系統発生学的起源を明らかにすること、2)軟骨魚類から哺乳類におよぶ多様な生物種のMHC遺伝子を解析することにより、MHC遺伝子の長期進化を規定する一般的な法則を明らかにすること、を目的とした。まず第一番目の目的に関しては、軟骨魚類には、多型性に富んだ典型的なMHC遺伝子が存在することを明らかにした。しかし、それより下等な脊椎動物である無顎類からMHCクラスI,II遺伝子を分離しようとする試みは、現在のところすべて失敗に終わっている。したがって、無顎類にはMHC遺伝子は存在しないか、あるいは、存在するとしても他の脊椎動物のMHC遺伝子とはかなり配列が異なっているものと推定された。最近、我々は、軟骨魚類にはプロテアソームのサブユニットをコードするLMP7,LMPX両遺伝子が存在するのに対し、無顎類にはLMPX遺伝子しか存在しないことを示唆するデータを得た。これらの結果を総合すると、無顎類には典型的なMHC遺伝子が存在しない可能性が示唆された。また、MHC遺伝子の長期進化を規定する一般的な特徴として、以下の3点を同定した。1)MHC遺伝子では、種間配列保存の程度が低いにも関わらず、全体的なドメイン構造はよく保存されている。2)機能的に重要なMHC遺伝子の数はヒトからサメにいたるまで大差なく、ハプロイドあたり1〜3個の範囲にある。3)MHC遺伝子多型の本質的特徴は種をこえて温存されている。
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[Publications] Salter-Cid.: "Hsp70 genes are linked to the Xenopus major histocompatibility complex." Immunognetics. 39. 1-7 (1994)
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[Publications] Kato,S.: "Isolation of Xenopus complement factor B complementary DNA and linkage of the gene to the frog MHC." J. Immunol.153. 4546-4554 (1994)
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[Publications] Kasahara, M.: "Molecular evolution of the major histocompatibility complex." Dev. Comp. Immunol.18. 1 (1994)
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[Publications] 笠原正典: "MHCクラスI分子による抗原提示の分子機構" RADIOISOTOPES. 43. 323-324 (1994)
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[Publications] 笠原正典: "MHC遺伝子の起源と進化" 蛋白質 核酸 酵素. 40. 2606-2618 (1994)
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[Publications] Kasahara, M.: "Mapping of acidic epididymal glycoprotein (Aeg) genes to mouse chromosome 17." Mammalian Genome. 6. 51-53 (1995)
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[Publications] Kandil, E.: "Structural and phylogenetic analysis of the MHC class I-like Fc receptor gene." J. Immunol.154(in press). (1995)
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[Publications] Noguchi: "The MHC class I-like Zn-α2-glycoprotein gene maps to mouse chromosome 5." Immunogenetics. 42(in press). (1995)
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[Publications] Kasahara, M.: "Evolution of the major histocompatibility complex: A current overview.21GC09:Transplant Immunol." 3. 1-20 (1995)