1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06044029
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田島 裕 筑波大学, 社会科学系, 教授 (40047189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ミラー C.J. バーミンガム大学, 法学部・部長, 教授
フェンティマン R.G. ケンブリッジ大学, 講師
ダイヤモンド A.L. ノートルダム大学, 学長
アダムソン ハーミッシュ ロー, ソサイティ, 事務弁護士
ゴフ ロード 貴族院, 裁判官
スクリブナ アンソニー 裁判官研修所, 法廷弁護士
デンティス T.C. ロンドン大学, 高等法学研究所・所長, 教授
長谷部 由起子 成蹊大学, 法学部, 教授 (40159637)
長谷部 恭男 東京大学, 法学部, 助教授 (80126143)
平出 慶道 筑波大学, 社会科学系, 教授 (70000651)
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Keywords | 日英比較法 / 法律制度 / 司法制度 / 倒産法 / 会社法 / 裁判官 / イギリス法 |
Research Abstract |
明治時代にはイギリス法研究は盛んに行われていたが、今日では、イギリス法研究者の数は非常に少ない。日本の法制史上、イギリス法の継受がなされた記録は残っているが、イギリス側で日本の法律を研究し、参考にしたことはおそらくない。しかし、日本法に対する関心は最近高まっている。こういう状況のもとで意義のある比較研究を行うことは、当初の想像以上に困難であることが分かった。法律はそれぞれの国家の在り方と深いかかわりをもっており、日英関係の重要性が低くなっている今日では、イギリス側の具体的ニーズに応えうる適格な人材がほとんどいない。 しかし、平成6年10月上旬にア-デン裁判官(高等法院)を迎え、倒産法および司法制度に関する日英比較法研究会を4回開催した。10月には田島(筑波大学)および平出(筑波大学)が訪英し、日本法の法律制度、法源論、会社法、最近の主要問題(製造物責任法など)をイギリス側の専門家に説明し、日本法に関心のある研究者および裁判官との交流を行った。そして、平成7年3月には、パットフィールド講師(ロンドン大学)を迎え、コ-ポレート・ガバナンスの研究会を3回開催した。これらの研究会の結果はすべて、英語および日本語で公刊する予定である。 このような本年度の日英相互の協力による研究の結果、イギリスの主要な大学および裁判所などで少なくとも10名以上の協力者を得ることができた。日本側でも裁判官の間で強い関心があり、両国のパイプを作る可能性が見えている。第二年度には、本年度の経験を生かし、さらに意義ある国際文化交流を実現したいと考えている。
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[Publications] M.A.Arden: "イギリスの司法制度(近刊)" 日本法律家協会編『法の支配』. 第99号. (1995)
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[Publications] M.A.Arden: "イギリスの倒産法(近刊)" 企業法学会編『企業法学』. 第4巻. (1995)
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[Publications] 田島 裕: "Japanese Law-Its Historical Backgrounds and Modern Developments (近刊)(London Lecture)" Western and Asian Legal Tradition(単著). (1996)
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[Publications] 田島 裕: "Code System and Judge-Made Law in Japan and in England (近刊)(Birmingham Lecture)" Western and Asian Legal Tradition(単著). (1996)
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[Publications] 田島 裕: "Legal Consciousness and Legal Remedies(近刊)" Western and Asian Legal Tradition(単著). (1996)