1994 Fiscal Year Annual Research Report
中国農村変革の総合的研究-最近50年華北における家族・宗教・社会構造-
Project/Area Number |
06044080
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
三谷 孝 一橋大学, 社会学部, 教授 (40126371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 洪祥 南開大学, 歴史系, 教授
左 志遠 南開大学, 歴史系, 教授
魏 宏運 南開大学, 歴史系, 教授
佐藤 宏 一橋大学, 経済学部, 助教授 (50211280)
中生 勝美 宮城学院女子大学, 短期大学・国際文化学科, 助教授 (00222159)
笠原 十九司 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (80125814)
末次 玲子 中央大学, 人文科学研究所, 客員研究員
内山 雅生 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (30151905)
浜口 充子 放送大学, 教授 (90126350)
グローブ リンダ 上智大学, 比較文化学部, 教授
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Keywords | 土地改革 / 農業集団化 / 農村家族 / 共同体 / 日中戦争 / 満鉄調査部 / 生産請負制 / 郷鎮企業 |
Research Abstract |
今年度の計画は、『中国農村慣行調査』の主たる対象となった6村落の内まだ再調査を実施していない欒城県寺北柴村と昌黎県候家営の現地再調査を実施することにあった。当初この両村の所属する河北省政府は外国人による農村調査に難色を示していたため、山東省歴城県冷水溝を代替地に考えていた。しかし、南開大学の共同研究者による予備折衝の結果、寺北柴村の調査が許可されることとなった。寺北柴村は、『中国農村慣行調査』の第三巻に膨大な調査資料が収録されている重要な村落であり、1986年8月と1988年5月に予備調査を行っているために顔なじみになった村民も多く、絶好の調査地点として今後三回の再調査を実施する計画を立てて準備を進めた。現地調査は、所属メンバーの勤務の関係からニ班に分けて行うこととし、第一班は1994年12月21日から1995年1月3日の期間に、欒城県・孟薫荘郷・寺北柴村のそれぞれの概況を把握するとともに、延べ32人の村民についてインタビュー調査を実施するととも村の住宅地図を作成した。また、北京においては中国科学院の図書館を訪問して旧満鉄関係の図書の閲覧について予備折衝を行った。第ニ班は、1995年2月14日から2月28日の期間に、寺北柴村において約30人のインタビュー調査を実施するとともに、村の経済関係統計資料を収集し、さらに村の総戸数と人口を把握するために戸別アンケート調査を実施した。また、村で行われた地方芝居の模様と近隣村落での廟会の状況をビデオに収録した。インタビューテープを起こす作業については、南開大学の協力によって第一班分は既に完了しており、現在整理中である。 明年度夏の実施予定の寺北柴村調査が完了すれば、6年間にわたった『中国農村慣行調査』の調査村の再調査計画も一段落するので、順次調査記録の整理を進めて2〜3年以内に刊行したいと考えている。
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