1996 Fiscal Year Annual Research Report
大型及び小型実験動物の特性を生かした生殖系の中枢制御機構の解明
Project/Area Number |
06044101
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Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
前多 敬一郎 名古屋大学, 農学部, 助教授 (30181580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BUCHOLTZ Dav ミシガン大学, 生理学, 研究員
FOSTER Dougl ミシガン大学, 産婦人科, 教授
田中 知己 東京農工大学, 農学部, 助手 (20272643)
束村 博子 名古屋大学, 農学部, 助手 (00212051)
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Keywords | 黄体形成ホルモン / 黄体形成ホルモン放出ホルモン / ブドウ糖 / LHRH pulse generator / 下垂体 / 視床下部 / 延髄最後野 |
Research Abstract |
平成8年11月16日より28日に、研究代表者前多敬一郎および研究分担者の束村博子と田中知己ならびに研究協力者の塚原伸治がミシガン大学を訪問し、アメリカ側研究分担者のミシガン大学産婦人科のDouglas Foster教授、および同大学研究員Dave Bucholtzとともに、ヒツジをを用いた共同実験を実施した。この共同実験では、LH分泌調節機構におけるinsulinの役割を調べるため、insulinの分泌阻害剤であるdiazoxideをヒツジに投与し、急性の糖尿病モデルを作出した。その結果、LH分泌は顕著に抑制され、低血糖時に起こるLH分泌抑制は、単に血糖値にのみ依存しているのでなく、インシュリンによる血糖利用性に関する情報が重要な役割をもつという仮説が検証された。 また、平成9年2月2日より同年2月10日にかけて、研究代表者前多敬一郎および研究分担者の田中知己がラットを用いた共同実験を実施した。この共同実験では、インシュリンによって誘起される低血糖が、どのような神経経路によりLH分泌を抑制されるのかをc-fosの発現を指標に検討した。このため、インシュリン投与群、グルコース代償投与群、対照群について計16頭のヒツジの脳を環流固定した。現在田中が切片作成、免疫染色を行っている。 両グループ間では、これら共同実験のみならず、インターネットを用いて頻繁にアイデアや進行中の実験に関する情報を交換し、仮説や研究計画を構築している。
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